研究課題/領域番号 |
21K00334
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
|
研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
松浦 周子 (豊田周子) 名城大学, 外国語学部, 准教授 (10749807)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 『台北歌壇』 / 陳秀喜 / 『山の辺』 / 短歌 / 日台韓交流 / 台湾 / 戦後初期 / 東アジア / 女性 / ライティング / 日本語短詩文芸 / 植民地言語文化政策 / 「教養」 / 東アジア女性 / 日本語詩歌 / 主体性 / 朝鮮 |
研究開始時の研究の概要 |
かつて日本の植民地統治下にあった地域では、「皇民化」政策に基づく国語教育が行われ、とくに高等教育を受けた人々にとって、日本語は身に着けるべき「教養」とされ、自己形成に大きな影響を及ぼした。植民地の言語文化的政策は如何にして、人々の深層部分に取り込まれ、その過程で交渉を繰り返し、やがて人となりを表す文や詩歌となってゆくのか。本研究は、台湾を中心に朝鮮半島を重要な参照系としつつ、戦前から戦後初期にかけて女性によって創作された日本語短詩文芸を、その主体性表出の一つの文体として考察する。また、日本・台湾・朝鮮に共通するこの文化現象を比較検討し、その連続性や地域的特性について文学研究の立場から検証する。
|
研究実績の概要 |
R4年度は、1970年代に日本の歌壇と交流があった台湾女性歌人に関する一次資料の調査を、奈良県立図書情報館、国立国会図書館(東京本館・関西館)、日本近代文学館、ならびに各大学・公共図書館において行った。またここでの調査結果を踏まえ、所属学会にて「尋訪陳秀喜的短歌:以短歌雜誌《山の辺》為中心論戰後台、日、韓交流」と題し報告発表した。現在はそこで得られた知見をもとに論考を練り直し、公刊の準備を進めているところである。今年度収集した資料には欠落が多く、それらは台湾の機関に所蔵されていることが分かっている。幸いにして、台湾の漢学研究中心が主催する「2023年度外籍学人来台研究漢学奨助」に採択されたため、R5年度は台湾現地にて、補充調査を集中的に行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、海外調査の目途が立たず、日本国内における限定的調査に留まらざるを得なかったため。
|
今後の研究の推進方策 |
R5年度は、上述の在外研究期間を利用して、一次資料の所蔵が確認される「中央研究院」において補充調査を行う予定である。また、日本統治期の女子高等女学校のなかでも日本語短詩文芸の教育が盛んであった女子高等教育機関において、校史に関わる資料調査も行いたい。本調査を通じて得られた成果は、在外研究の助成を受けた漢学研究中心に提出の予定であるが、本科研プロジェクトとも密接に関わるものであるため、将来的には、本プロジェクトの成果に組み込み公表することを考えている。
|