研究課題/領域番号 |
21K00372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
平塚 博子 日本大学, 生産工学部, 准教授 (80407379)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | アメリカ文学 / ジェンダー / アメリカ史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の学術的独自性は、戦後のアメリカ女性文学をプリントカルチャーとアクティビズムというキーワードでつなぎ、網羅的に分析する点にある。人種横断的に検証することで、従来のアメリカ文学研究、モダニズム研究、ジェンダー史研究、定期刊行物研究などにおいて十分に検証されてこなかった戦後のアメリカ女性文学とプリントカルチャーの関係を俯瞰し、より多角的に考察することができる。またアメリカ文学とプリントメディアに関係する様々な学問分野をまたいで分析を進めることにより、包括的かつ学際的な見地から戦後のアメリカ女性文学をアメリカ文学史とメディア史の中で再文脈化し、各学問野に新たな視点を加えることが可能になる。
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研究実績の概要 |
本研究は、第二次世界大戦以降のアメリカの女性文学をプリントカルチャーとアクティビズムという観点から分析する。戦後から冷戦終結によってアメリカを含めた世界情勢が劇的に変化すると同時に、メディアの在り方の転換点でもある1980年代に焦点をあて、モダニズム研究やジェンダー史研究など既存の先行研究とは異なる形で、戦後のアメリカ女性文学とプリントカルチャーおよびアクティビズムの関係を網羅する。そして人種横断的に考察することでこの時代の女性文学とプリントカルチャーを多角的かつ包括的に検証し直し、アメリカ文学史およびメディア史の中に再配置することが本研究の目的である。その上で戦後の女性作家と、メディアを多角的かつ戦略的に活用し創作を続ける現代のアメリカ女性作家との接点を探ることを目的とする。 2022年度については,アフリカ系アメリカ人女性作家とアフリカ系アメリカ人向けプリントメディアに焦点をあてて研究を進めた。共編著し2022年10月に出版された『終わりの風景ー英語圏文学における終末表象』において,自身が担当した章を,「ゾラ・ニール・ハーストンの『彼らの目は神を見ていた』における災害とレジリエンス」と題して執筆した。 また、2022年度に進めたプリントカルチャーをはじめとするアフリカ系のメディアと文学および人種やジェンダーに関する分析の研究の一旦は,2023年6月に開催されるアメリカ文学会東京支部会のシンポジウム、および6月末から7月始めにアメリカのサンタクララ大学で開催される女性史の学会19th Berkshire Conferenceにパネルとして発表する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は当初、戦後の白人女性作家とプリントカルチャーの関係に関する調査・研究を進める予定であった。しかし、令和3年度はコロナ禍で海外での資料収集が難しいだけでなく、国内の図書館での資料収集もスムーズに進めることができず、予定していた白人女性作家とプリントカルチャーの関係についての分析を深く掘り下げるまでに至らなかった。 海外渡航や、国内の図書館での入館制限等も改善に向かっていること、令和4年度に行う予定であったアフリカ系の女性作家についての研究を令和3年度に前倒しして行っていることなどから、研究の遅れは今後取り返せるものと考える。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は2022年度に取り組む予定であったものの、研究があまり進められなかった戦後の白人女性作家とプリントカルチャーの関係に関する調査・研究を進める。すでに資料の収集や検証を始めているLillian Smithらの冷戦初期に活躍した白人女性作家の調査を継続して行う。白人女性作家たちが出版や編集に関わった新聞や雑誌および本等の活字メディアと文学作品の関係についての資料収集と調査・分析を進める。そして、研究の成果を関連学会での研究発表および学会誌の論文投稿という形で発表する。 それと並行して2021年度から継続してきた、冷戦初期およびブラックアーツムーブメントさらにそれ以降の時期に活躍したアフリカ系女性作家とプリントカルチャーに関する調査を行う。これらの作家が関係した新聞や雑誌については、国内での一次資料の入手が難しいため、海外渡航の状況が整い次第、米国のニューヨーク公立図書館分館のショーンバーグ黒人文化センターで、複写等の方法で資料収集を行い、それを分析する。そして、研究の成果を関連学会での研究発表し、学会誌に論文を投稿したい。 2024年度以降は、ポストブラックアーツムーブメントのアフリカ系女性作家とプリントカルチャーに関する資料収集と調査・分析、さらにカリブ系他アメリカ女性作家とプリントカルチャーに関する調査と分析を進めていく。その上で、分析結果を総合して、戦後の女性文学とプリントカルチャーおよびアクティビズムの関係に関する全体像について考察する。そのうえで公開シンポジウムを開催するかまたは国際学会でのパネルセッションに参加し、研究の評価を仰ぐ予定である。
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