• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

文献の伝達から見る中世期の文化変容:アルフリッチの説教における文献学的分析から

研究課題

研究課題/領域番号 21K00375
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02030:英文学および英語圏文学関連
研究機関駿河台大学 (2022-2023)
東京都市大学 (2021)

研究代表者

和田 忍  駿河台大学, 法学部, 准教授 (00587363)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
キーワード古英語文献学 / 古アイスランド語文学 / ゲルマン人由来の異教信仰 / 中世ヨーロッパ史 / ゲルマン人的異教信仰 / 英語文献学 / 古英語文学文化 / 古アイスランド語文学文化 / 中世イングランド史 / ゲルマン人的異教文化
研究開始時の研究の概要

アングロ・サクソン・イングランド後期の古英語説教作家アルフリッチによる「異教の神々について」と「呪術について」の説話は、古アイスランド語に翻訳され、現地の写本に収められている。古英語文献史料が古アイスランド語に翻訳されているものはこれのみであり、上記文献史料内容の伝達に関しては未だに不明な点が多い。また、アングロ・サクソン人とアイスランド人とに共通するゲルマン人的異教文化の内容が、中世期に伝達されている点も唯一であることも興味深い。そこで本研究では、上記古英語と古アイスランド語の両言語で作成された文献史料の比較を行い、ゲルマン人の伝統文化についての内容が伝達された理由やその効果を考える。

研究実績の概要

アルフリッチによって10世紀末に書かれた古英語散文「異教の神々について」のテクストがアイスランドにて古アイスランド語翻訳テクストとして存在している。この古アイスランド語テクストを日本語に翻訳する作業を本研究の中心に据えている。これについては、個人的事情や分析に時間がかかっていることもあり、かなり遅れている状況である。そして、本研究の期間中、該当テクストに関係する研究もあわせて行っていたこともあり、当初の最終年度で研究を終えることができなかった。そのため、期限を一年延長をすることとなった。
本研究におけるこれまでの作業は、アルフリッチによる古アイスランド語テキスト翻訳、テクスト作成されたアングロ・サクソン後期のイングランド地域を中心とした社会・文化研究、同時代人であるウルフスタンによるテキスト翻訳の3つに分けられる。
まず、アルフリッチのテクスト翻訳に関しては、助成を受ける前段階に行った「中世ヨーロッパにおけるテキストの伝達―アルフリッチの説教の場合(1)」(『中央英米文学』第50号、中央英米文学会、1-12ページ)に加えて、「中世ヨーロッパにおけるテクストの伝達―アルフリッチの説教の場合(2)(『中央英米文学』第55号、中央英米文学会、38-52ページ)」を行った。未作業である箇所の翻訳を完成させることが最終年度の目的である。
本研究に関連する社会・文化研究としては、アングロ・サクソン後期のイングランド地域における異教信仰文化について2本の論文報告をした。また、同時代作家のウルフスタンによるテクストの翻訳作業に参加して、共著として報告を完了した。
改めて、最終年度はアルフリッチにおけるテクストの日本語翻訳作業を完成させて、全体の総括を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本務校の異動に伴う個人的都合や本研究に関連する研究に時間がかかったため。

今後の研究の推進方策

アルフリッチによる「異教の神々について」の古アイスランド語翻訳テキストを分析したうえで、日本語翻訳を完成させて、全体の総括を行う。そのために必要な研究書籍の購入と、研究に関連する学会および研究会への参加費用として、研究費を利用する。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ゲルマン人としてのイングランド人について――アングロ・サクソン期のイングランドにおける異教信仰文化研究の意義と指針2023

    • 著者名/発表者名
      和田 忍
    • 雑誌名

      駿河台大学論叢

      巻: 65 ページ: 19-36

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] アングロ・サクソン期前期における異教信仰文化とイングランド人――キリスト教から異教への信仰の逆戻りに関する文献史料の分析から2023

    • 著者名/発表者名
      和田 忍
    • 雑誌名

      都留文科大学研究紀要

      巻: 98 ページ: 15-43

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 試訳 ウルフスタンの「邪悪な時代」に係わる説教2022

    • 著者名/発表者名
      和田 忍、市川 誠
    • 雑誌名

      東京都市大学共通教育部紀要

      巻: 15 ページ: 145-50

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中世ヨーロッパにおけるテクストの伝達―アルフリッチの説教の場合(2)2022

    • 著者名/発表者名
      和田 忍
    • 雑誌名

      中央英米文学

      巻: 55

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] アングロ・サクソン文学におけるイングランド人について――歴史的、文学言語的、社会的側面からの当時のイングランド文化を探る2024

    • 著者名/発表者名
      和田 忍
    • 学会等名
      都留文科大学大学院文学研究科英米文学専攻主催講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] World Englishesグローバルな英語世界―イギリス・北米・日本・モンゴル・東南アジア―2024

    • 著者名/発表者名
      今村洋美、大石晴美、和田 忍、梅谷博之
    • 学会等名
      JACET教育問題研究会言語教育エキスポ2024
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] World Englishes入門:グローバルな英語世界への招待(第1章「イギリスとケルトの英語」担当:和田 忍)2023

    • 著者名/発表者名
      大石晴美
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      昭和堂
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi