研究課題/領域番号 |
21K00463
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02050:文学一般関連
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
青沼 智 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (50306411)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | レトリック / 近代日本 / 雄弁 / プロレタリアート / 無産政党 / 近藤栄蔵 / マルクス主義 / プロレタリア雄弁 / 日本 / 弁論 |
研究開始時の研究の概要 |
近藤栄蔵(1883(明治16)年生、1965(昭和40)年没)の著書『プロレタリア雄弁学』(1930(昭和5)年、平凡社発行)は、弁論術を無産者階級(プロレタリアート)に直接指南する世界でも類を見ないテキストである。本研究は、これまで、近代日本のレトリック研究においてほぼ顧みられることがなかった、この「プロレタリア雄弁」という知られざる言語芸術について、レトリック理論およびレトリック史の視点より考察し、レトリック研究に新たなる争点を提示する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は「プロレタリア雄弁」という知られざる言語芸術の分析を通じ、レトリック理論・レトリック史研究に新たなる争点を提示することであった。近代日本のレトリック研究においてこれまで光を当てられずにいた大正・昭和初期の弁論の実践について、近藤栄蔵が著した『プロレタリア雄弁学』(1930年)の歴史的・理論的な分析を通じ、「無産者(持たざる者)」が自ら弁士となる階級闘争の武器としてのレトリック実践の理論的・歴史的検討を行った。 最終年度である令和5年度は、資料収集・整理を行うととともに、日本コミュニケーション学会年次大会(東京開催)またInternational Society for the Study of Argumentation研究大会(オランダ・ライデン開催)にて研究報告を行った。 本研究全体を通じて収集した、研究書・論文等の二次資料、加えて国会図書館憲政資料室、法政大学大原社会問題研究所アーカイブ、同志社大学人文科学研究所アーカイブ(近藤栄蔵文庫)での調査で得られた一次資料(紙ベースのコピーまたデジタルコピー済み)は、整理の上データベース化がなされた。また本研究全体を通じての研究成果は、日本国内の学会誌掲載論文や研究報告のみならず米国開催(National Communication Association年次大会、Rhetoric Society of America年次大会)および欧州開催の研究大会(International Society for the Study of Argumentation研究大会、International Society for the History of Rhetoric年次大会)での研究報告を通じ国内外の研究者と共有された。これらの成果の書籍化を目指す、出版計画書の作成についても着手することができた。
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