研究課題/領域番号 |
21K00472
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
永井 正勝 東京大学, 附属図書館, 特任准教授 (70578369)
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研究分担者 |
中村 覚 東京大学, 史料編纂所, 助教 (80802743)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 記述言語学 / 古代エジプト語 / 方言 / 文字 / 表記 / ヒエラティック / デジタル化 / オープンデータ / IIIF / TEI / Linked Data |
研究開始時の研究の概要 |
古代エジプトの新エジプト語については地域差を考慮した文法記述が不足しているため、本研究では、第一に、神官文字(ヒエラティック)で書かれた書簡を対象に、記述言語学の立場から文字、語・形態素、構文のそれぞれについて地域差の抽出を試みる。第二に、言語記述の成果(アノテーション)、資料のIIIF形式画像(データ)、開発済のヒエラタヒックデータベース(ツール)の3つを統合させて検索システムを開発する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、第一に、古代エジプト語の神官文字写本を対象とした言語記述の実践を行うことにある。対象資料は第19-20王朝時代の書簡とする。具体的にはエジプト北部の新都ペルラメセスで執筆された書簡9通とエジプト南部の古都テーベで執筆された書簡7通を対象とし、文字、形態素・語、構文について地域差含めた言語記述を行う。第二に、①言語記述の結果、②神官文字のIIIF画像、③開発済みの神官文字字形データベース、の3点をシームレスに統合させた検索システムを開発する。 言語記述班では、昨年度に実施したエジプト北部地方の書簡記述に加え、今年度はエジプト南部地方の書簡7通( Leiden I 369~1971, トTurin 1975, BM 10375, BM 10284, BM 10100)のそれぞれについて、文法記述を実施した。書簡ごとの要素の異同については、現在、検討中である。 システム構築班において、昨年度作成した全文検索機能に加えて、今年度は記述言語学に基づく文字、語・形態素、構文といった様々な観点からの検索を実現するための機能開発を行った。具体的には、ファセットによる絞り込み機能や、各観点に基づくフィルタ機能の実装を行った。このシステム開発をオープンソースのソフトウェア上で行うことで、成果物のコミュニティへの還元もあわせて実施した。 今後は、言語記述の成果を原資料のIIIF画像に連携させるプラットフォームを構築させるともに、申請代表者と分担者らが開発した「『ヒエラティック古書体学』データベース」をプラットフォームにリンクさせる作業を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度、言語記述班は南部地方の書簡7通のそれぞれについて、まずは文法記述を実施した。これについては予定通りであるが、7通の書簡の異同分析には至らなかった。また、システム構築班は、ファセットによる絞り込み機能や、各観点に基づくフィルタ機能の実装を行うなど、着実に作業を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
言語記述班は地域差抽出作業を完成させるとともに、システム構築班と連携し、言語記述の成果をIIIF画像に連携させるための最終的なファイル作成を実施する。システム構築班は言語記述の成果を原資料のIIIF画像に連携させるとともに、申請代表者と分担者らが開発した「『ヒエラティック古書体学』データベース」をプラットフォームにリンクさせる作業を実施する。この作業を10月までに終え、残りの期間はシステムのバグの修正など微調整を行う。本研究では博物館提供の写真を利用する予定であるが、必要に応じて申請者が現地で写真撮影を実施する。検索システムの公開については、事前に上記博物館学芸員等に連絡をしたうえで、CC BYのライセンスの範囲内で実施する予定である。
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