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小中学校の非対面型教室談話を創造的なものにする参加方略についての社会言語学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K00504
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02060:言語学関連
研究機関佐賀大学

研究代表者

達富 洋二  佐賀大学, 教育学部, 教授 (40367983)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワード非対面型教室談話 / 非対面型コミュニケーション / 教室談話 / リモート授業 / 授業コミュニケーション / ICT機器 / 単元学習 / 教室談話のリフレクション
研究開始時の研究の概要

小学校や中学校において児童生徒は,ICT(Information and Communication Technology)機器による検索や動画撮影,コンテンツ活用型の学習には興味をもって取り組む傾向がある。一方で,ICT機器を用いて行うコミュニケーションは発話が連続しにくく,談話が創造的なものになりにくいという傾向がある。本研究は,これらの傾向をふまえ,ICT機器を通した遠隔学習の教室談話の状況を省察し,非対面型コミュニケーションによる教室談話(非対面型教室談話)を創造的なものにするためには,どのような方略をもって談話に参加することが効果的であるかを明らかにしようとするものである。

研究実績の概要

3年次は、3つの課題、①小中学校の非対面型教室談話の事実を捉える、②非対面型教室談話への児童生徒の参加状況を明らかにする、③非対面型教室談話を創造的にする参加方略を明らかにする、に取り組む予定であった。
課題①は、2年次の研究を総括する段階として、小中学校の非対面型教室談話の事実を捉えることに取り組んだ。非対面型コミュニケーションでの教室談話の事実を記録し言語データ化し、授業中の参加者全員が映った集約画面の談話記録(データA)のトランスクリプションと、個々の児童生徒による談話への参加状況の内観記録(データB)の収集と、データAとBを研究者と学校教員(授業者)が分析することで談話の事実を明らかにできた。
課題②も、2年次に引き続き、非対面型教室談話への児童生徒の参加状況を明らかにすることに取り組んだ。2年次は、調査校において、本課題のために必要な児童生徒のグループでの活動を調査する機会が十分に得られなかったため、限られた調査校においてのみの実施となったが、3年次も同様に制限があり、非対面型のコミュニケーションの様子をモニタリングすることについては、計画通り進めることができなかった。その結果、2年次に明らかになった指標マーカー以外の指標マーカーを新たに見いだすには至らなかった。
ただし、これまでの研究において明らかになった指標マーカーによって、発話者が発話機会を獲得するとともに、他者に発話機会を与える配慮などが生まれるという効果が安定的に見られることが複数の事例から明らかになった。
課題③は、非対面型教室談話を創造的にする参加方略を明らかにすることであるが、これについても、本課題のために必要な児童生徒のグループでの活動を調査する機会が十分に得られなかったため、調査は進めたが十分な成果を見いだすには至らなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

課題②について:
グループごとに、自分自身のコミュニケーションの様子や他者のコミュニケーションの様子をモニタリングすることにより、自分自身の授業中の参加状況及び全体の談話をどのように見ていたか、他の参加者をどのように感じていたかの談話時の内観の事実を明らかにする計画であったが、本課題のために必要な児童生徒のグループでの活動を調査する機会が十分に得られなかったため。
課題③について:
本来なら、小中学校の非対面型教室談話を創造的なものするためにはどのように参加することが必要かを明らかにすることを目的として、談話状況ごとに参加の方略を類型化するための研究に着手する計画であったが、本課題のために必要な児童生徒のグループでの活動を調査する機会が十分に得られず、類型化のためのデータ採取が十分でなかったため。

今後の研究の推進方策

本研究の調査については、本研究課題を進める前に内諾を得ていたが、感染症にかかわる昨今の学校での状況により、調査の機会を十分に得ることができなかった。しかし、次年次は調査の機会を確保する計画を立てることができたため、研究期間の延長し、本研究課題を遂行する予定である。
期間を延長し、最終年度として、課題②の記録を十分に採取するとともに、課題③の考察を完了する。これまでに得たデータ及び、足りない調査を行うことで研究を進める。なお、2年次及び3年次でのデータ採取は十分ではなかったが、課題③の研究の方法を研究者と学校教員(授業者)とで共有するために、調査校を訪れ、複数回のデータ分析の研修を行ったため、今後の研究の見通しは明るい。
ただ、研究がやや遅れている原因のひとつとして、各学校におけるWi-Fi環境の整備が不十分であることや、調査期間中に児童生徒用の端末にインストールされているアプリケーションが変更されたため児童生徒がその操作に慣れず調査を延期したこともある。非対面型教室談話(非対面型コミュニケーション)の研究には、児童生徒にとって快適な通信環境、簡便なアプリケーション操作が調っていることが必要であるが、このことについては、調査校において対応をお願いしている。必要があれば、これまでの調査校の属性と似た学校に調査校を変更し、本研究が効率よく研究を進められるようにすることを考えている。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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