研究課題/領域番号 |
21K00599
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
竹本 英代 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (50294484)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 日本語教授法 / 日本語学校 / 宣教師 / 日本語 / 日本語教育 / 日本文化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、戦後日本における日本語教授法がどのようにして作り出され、実践されていったのかを日米外交史を踏まえながら実態的に解明することを目的とする。すなわち、戦後の外国人に対する日本語・日本文化教育の意義を、日米外交政策、日米外交史の視点から明らかにし、今日の日本語教授法と日本語教育の理念的な意義を問題性を提示しようとする研究である。 本研究では、終戦後に立ち返り、日米外交史のなかに日本語教授法を位置づけながら、現代の日本語教授法と日本語教育に対して新たな理念を創出していく。
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研究実績の概要 |
令和4年度は、日米外交史における国際基督教大学の日本語教育コースの位置づけについて、アメリカ宣教師団のインターボード・キリスト教事業連合委員会(以下、インターボード連合委員会とする)の資料や宣教師文書から分析することを目的とした。 その結果、昭和25年3月の段階で国際基督教大学の中に日本語教育課程が設置されることが決まっていたことが判明した。そこにはインターボード連合委員会が関係していた。インターボード連合委員会は、昭和25年9月に京都にも日本語学校を開設した。京都日本語学校には、昭和23年4月に創設された東京日本語学校の校長であった長沼直兄の関与がみられた。 昭和27年1月に国際基督教大学の語学研究所が開設され、4月に英語研修所の助手として小出詞子が採用された。昭和28年4月に正式に国際基督教大学が開学され、小出は同大学の教養学部講師となり、留学生に対する日本語教育を担当していった。国際基督教大学で日本語教育が開始される一連の過程のなかで、終始関係する人物がインターボード連合委員会のメンバーであり、戦前の日語文化学校校長のダーリー・ダウンズであったことが明らかになった。 今後は、ダウンズの関係資料を調査収集しながら、日本語教育コースの位置づけと意義を明らかにしていきたい。また令和4年度は、小出詞子の日本語教授法について分析し論文をまとめる予定であったが、論文化に至らなかった。国際基督教大学に関する先行研究を再検討し、大学資料を収集しながら、令和4年度の研究を踏まえて、小出の日本語教授法の意義についても令和5年度は論文化していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度は、国際基督教大学における日本語教育コースの位置づけを明らかにすることと、小出詞子の日本語教授法の生成過程を検討するという二つの目的があった。しかし、後者の研究において、資料収集が遅れ、論文執筆ができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、令和3年度と4年度の研究で明らかにされた事項について、本研究の内容と矛盾がないかを確認しながら、東京日本語学校と国際基督教大学の日本語教授法の実態を比較検討することにより、小出詞子の日本語教授法の意義を明らかにしていきたい。
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