研究課題/領域番号 |
21K00603
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 聖学院大学 |
研究代表者 |
作田 奈苗 聖学院大学, 人文学部, 非常勤講師 (80648014)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 多読 / ワークショップ / 協働 / 創造 / オンライン / ファシリテーション / 日本語教育 / 日本語多読 / 場づくり |
研究開始時の研究の概要 |
多読は学習者が個別に実施するものだが、その教室には、学習者の間の相互作用や緩やかな協働関係が生まれることがある。また、多読教室は学習者が自由に創造性を発揮する場ともなる。本研究ではこのような多読の授業を、学習者の協働や創造的な活動を引き出す一種のワークショップと捉え、その内容を分析することにより、多読による日本語学習を促進する授業のデザインとファシリテーション、すなわち、場づくりの方法を確立することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、多読の授業を学習者の協働や創造的な活動を引き出すワークショップと捉え、ワークショップの知見を援用して授業を分析し、教員や支援者が活用できる多読授業の方法を確立することである。このため、本研究では、日本語多読について、A.授業を記録し分析をすること、B.支援者としての参与観察をすること、C.学習者や支援者への調査を行うこと、D.多読体験ワークショップを実施すること、E.多読読み物作りワークショップを実施すること、という5つを計画した。今年度は、それぞれの項目について、以下の通り実施した。 A.授業の記録と分析、および、B.支援者としての参与観察:勤務先で担当する多読授業、オンラインで実施する複数の多読クラブで継続的に学習者の様子等の記録を継続した。また、記録を続けながら、授業運営や、クラブのコミュニティの運営に関わり、観察と記録を継続した。 C.学習者や支援者への調査:オンラインでの活動は順調に安定して継続することができたが、対面での活動は、研究に協力する学習者の体調などにより、計画通りに多読の活動やインタビューなどを実施することができなかった。このため、この部分は次年度に繰り越すこととした。 D.多読体験ワークショップの実施:今年度は体験のためのワークショップの実施は行わなかったが、通常のオンライン多読クラブの中で、年少者を対象とした活動を取り入れるなど、新しく多読を体験することを重視した活動を行った。 E.多読読み物作りワークショップの実施:複数の大学で学生のクラブ活動のような形で多読読みもの作成のプロジェクトワークを継続している。これまで、プロジェクトワーク参加者の体調の問題で停滞していたグループも成果が出て、成果物の公開ができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
授業の記録分析、支援者としての参与観察、学習者や支援者への調査、多読体験ワークショップ実施、多読読み物作りワークショップは、ここまで順調に進めてこられたが、対面形式での多読学習者への調査と、読み物作りワークショップは、研究に協力してくれた学習者の感染症罹患による体調不良等によって計画が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
対面形式での多読学習者への調査は、研究に協力してくれた学習者の感染症罹患による体調不良等によって計画が遅れているため、2024年度のうちに継続的な対面での多読ワークショップの活動を続けて学習者へのインタビューを重ねる計画であり、その調査結果などをもとに、ワークショップとして見た多読の活動を実践報告として記述する論文を執筆する予定である。また、学習者による読みもの作成も一部完成していないプロジェクトがあるため、これを完成させ、公開する予定である。
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