研究課題/領域番号 |
21K00614
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 武庫川女子大学 (2022-2023) 名古屋外国語大学 (2021) |
研究代表者 |
吉富 志津代 武庫川女子大学, 心理・社会福祉学部, 教授 (20608559)
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研究分担者 |
落合 知子 摂南大学, 現代社会学部, 准教授 (50624938)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 継承語 / 日本語学習 / 国語学習 / 継承文化の発信 / 言語資源 / ルーツの誇り / 継承文化・継承語 / 世界ウチナーンチュ大会 / 日本人学校卒業 / 日本文化発信 / メディア教育 / 継承語教育 / 日系人 / 多文化主義 / コミュニティラジオ / マイノリティ |
研究開始時の研究の概要 |
多文化主義政策をとらない国における継承語教育の概念から視野を広げ、サンタクルスの移住地での継承日本語・文化教育の変遷について、地域社会との関わりが重要であることを基本として、日本で外国ルーツの子どもたちの母語習得環境を考察する上でも、移民がその継承言語・文化教育を存続させることによって地域社会の教育資源となり得る可能性を問う。 また、中南米で活発に利用されているコミュニティラジオを活用したメディア教育を、日本語学校の特徴としてカリキュラムに取り入れ地域社会に開くツールとするという手法により、本研究の核心であるその「問い」に対する結果を、より明確に導くための教授法開拓への準備につなげる。
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研究実績の概要 |
国内では、①芦屋国際中等教育学校との連携で、ボリビア出身の生徒を中心に、スペイン語クラスの生徒たちと、ボリビア・サンタクルスの日ボ学校の生徒たちの、ビデオレターの交流を実施、②沖縄出身日系ボリビア人の集住地域である神奈川県横浜市鶴見区の各団体<IAPE(外国人児童生徒保護者交流会)、鶴見国際ラウンジ、沖縄県人会>を訪問し、JICA横浜の移住資料室を見学し、サンタクルスから日本に働きに来ている若者4名へのヒアリングを実施した。 国外では、①ボリビア・サンタクルスにて、2週間のヒアリング調査として、ボリビア日系連合会、サンタクルス日本語普及学校、コロニア・オキナワの日ボ学校およびオキナワ市役所、サンファン学園、JICAサンタクルス事務所などを訪問、日系の若者たち20名のインタヴューを実施、また日本研修の報告会、日本文化交流イベントなどに参加、②パラグアイ・アスンシオンにて、日本語学校やパラグアイ日系・日本人会、JICAパラグアイ事務所を訪問してインタヴューおよび日系の若者へのヒアリング調査を実施、③ペルー・リマにて、日本人学校ラビクトリア、JICAペルーを訪問して情報意見交換などを実施した。 以上のようなスケジュールで、移住地の教育関係者や行政関係者および前年度のアンケート結果に基づいてヒアリング可能な若者へコンタクトを取り、ボリビアを中心に日本と南米諸国にて、対面およびオンラインでの聞き取り調査の実施、各関係機関にて意見・情報交換を実施したことで、この事業の目的にそったさまざまな成果を上げることができた。 さらに、渡辺英樹著「ボリビア開拓期外伝」のスペイン語翻訳本出版が実現できたことにより、コロニア・オキナワの移住当時の歴史を深く研究することもできた。 なお、事業所年度がコロナ禍により活動が制限されたため、1年の活動期間延長を申請して認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍で、活動制限時期があったため、1年の延長期間が得られたことで概ね順調な進捗状況となった。今年度はかなり追いつくことができたが、円安や航空運賃の高騰により、予定していた南米訪問を減らすしかなかったことで実施できなかったこともあり、オンラインなどでカバーした。
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今後の研究の推進方策 |
延長した1年で、これまでの調査・研究結果をまとめを進め、この事業の代表者と分担者に加えて、関係機関の協力者とともに、本の出版を予定している。 ただし、海外出張経費などが申請時の倍額になるなどの理由で海外調査が制限されたことにより、実施できていない調査について、今年度どこまでカバーできるのかが、今後の研究推進の課題である。
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