研究課題/領域番号 |
21K00637
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
脇田 里子 同志社大学, グローバル・コミュニケーション学部, 教授 (20251978)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 電子書籍 / 読書術 / オーディオブック / 協同学習 / 読書教育 / 大学図書館電子書籍 / 専門書 / 読書技術 / リーディング・リテラシー / 読解力 / リーディング / リテラシー / 考える力 / PISA型読解力 |
研究開始時の研究の概要 |
先行きが不透明な21世紀、膨大な情報にアクセスし、その情報の信憑性や重要性を判断するために、リーディング・リテラシー(PISA型読解力)の習得が求められている。本研究では、大学に在籍する日本語学習者のリーディング・リテラシーを支援するために、「新しい生活様式」を迎えたデジタル時代における読書教育プログラムのモデル構築を目的にする。(1)PISA型読解力を高める読書教育の調査、(2)デジタル時代に求められる読書リテラシーの分析、(3)デジタル時代における読書教育プログラムモデルの開発の三つに取り組む。本研究により、読書を通して「考える力」を身につけた日本語学習者のグローバル人材育成に貢献し得る。
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研究実績の概要 |
研究実績は二つある。一つは学部2年次の留学生を対象にした大学図書館の電子書籍を利用した読書リテラシーの実践を論文に著した。もう一つは、学部留学生を対象にしたオーディオブック読書実践についての口頭発表である。 前者の論文は、『日本語プロフィシェンシー研究』第11号に掲載された「大学図書館電子書籍による読書リテラシー実践―Maruzen eBook Library を利用した協同学習―」である。学部留学生2年次の日本語コミュニケーションの専門科目において、専門書読書を円滑に進めることを目的にした大学図書館の電子書籍の読書活動を行った。授業は教科書を使った講義の他に、電子書籍読書による協同学習 (LTD:話し合い学習法) を実施した。その方法は、授業のテーマに関連する複数の電子書籍の中からピアグループごとに関心のある1冊を選定し、毎回の授業において約30分の協同学習を行うものである。約1か月かけて1冊の本を読み合った後、グループごとに授業の中でブックトークを行った。アンケート調査の結果、専門書の読書を促す要因として、協同学習と読書技術が挙げられた。 後者は、第7回「未来志向の日本語教育」で発表した「学部留学生を対象にしたオーディオブック読書の試験的導入」である。学部留学生11名はAmazon 社の「Audible」を2ヶ月間定期購読し、自由に本を聞いた。学習者に対するアンケート調査や記録シートから、次のことがわかった。学習者の82%はこれまでにオーディオブックを聴いたことがなかった。週に平均90分の聴く読書が行われ、学習者の自己評価では日本語能力の向上など肯定的な評価が多く見られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度はドイツにて在外研究の機会を得、そちらの研究を優先して行った。そのため、2023年度の読書教育プログラムモデルの開発に関する研究はあまり実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は2023年度の研究計画に取り組み、1年間、この科研を延期したい。2025年度に2024年度の研究計画を実施する予定である。
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