研究課題/領域番号 |
21K00646
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
石崎 貴士 山形大学, 大学院教育実践研究科, 教授 (20323181)
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研究分担者 |
園田 博文 同朋大学, 文学部, 教授(移行) (10325590)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ストループテスト / 第二言語習得 / 書記体系 / 言語処理モデル / 教育系心理学 / 第二言語習得理論 / 言語情報処理過程 |
研究開始時の研究の概要 |
独自に開発したコンピュータをベースとした音声反応形式のストループテストを用いて、これまで日本と台湾で第二言語学習者を対象に実験を行ってきたが、台湾での共同研究を進めていく中で、より精緻な実験を行うためには、台湾における母語と書記体系の文化的な背景について考慮する必要があるという認識に至った。そこで本研究では、日本語母語話者の漢字に対して中国語母語話者には繁体字、日本語母語話者の平仮名に対して中国語母語話者には注音というように提示する刺激の等質性を考慮し、第二言語も英語に統一して同じ習熟度テストを実施するなど、より精緻な形で比較・検証を行うことにした。
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研究実績の概要 |
第二言語学習者における母語と第二言語の処理の関係性解明に向け、コンピュータをベースとした音声反応形式のストループテストを開発し、これまで日本と台湾で第二言語学習者を対象に実験を行ってきた。先行研究に見られた矛盾点を克服する代案としての統合モデルを提案する成果も得られたが、台湾での共同研究を進めていく中で、比較の等質性をめぐり、より精緻な実験を行うためには台湾における母語と書記体系の文化的な背景について考慮する必要があるという認識に至った。そこで、本研究では等質性の観点から中国語母語話者に提示する刺激を見直し、第二言語についても日本語母語話者と中国語母語話者の両方で英語に統一して、同じ習熟度テストを実施する。本研究の目的は、より等質性を重視した精緻な形での比較・検証によって、上述の統合モデルの適用可能性についてのさらなる支持証拠を示すことにある。 2年目である本年度においても新型コロナウィルス感染拡大の影響は深刻であり、研究の進捗についても大幅な遅れが生じている。本年度も一度も台湾に訪れることができず、現地での実験を行うことができずにいる。そうした中、日本国内での実験については、感染予防措置を講じながら何とか予定の実験参加者を確保することができた。また、本年度は学会がオンライン開催であったため、台湾の研究協力者にも現地からオンラインで入ってもらいながら先述の日本での実験結果を踏まえた研究の中間報告を発表することができた。しかしながら、その後も、渡航制限についての状況は改善されず、結局、台湾での実験開始の目途がつかないまま、本年度は成果を論文にまとめて発表するところまでには至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年度に引き続き、新型コロナウィルス感染拡大の影響により研究の進捗に深刻な遅れが生じている。特に台湾との共同研究における影響は大きく、本年度も一度も現地に赴くことができなかった。そのため、予定していた台湾現地での実験については開始の目途が立っていない状況である。幸い学会がオンライン開催であったため、台湾の研究協力者とオンラインで共同発表できたが、研究の進捗状況としては難航している。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、何とか台湾に赴いて現地での実験開始の目途をつけたいと考えている。それと並行して、国内での実験結果をまとめたものを学会で発表したいと考えている。ここにきて新型コロナウィルスの扱いについても変化の兆しが見えてきているので、早い段階で台湾に赴き、関係の先生方と協力しながら台湾での実験を開始したいと考えている。但し、これまでの研究の遅れを取り戻すのは容易なことではないため、台湾の研究協力者とは、研究期間の延長の申請も視野に入れて話し合っている。
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