研究課題/領域番号 |
21K00664
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
赤沢 真世 佛教大学, 教育学部, 准教授 (60508430)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 小学校外国語科 / 外国語活動 / 文字指導 / 評価 / フォニックス / ホール・ランゲージ / 小学校外国語 / 形成的評価 / ポートフォリオ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,英語の音声や文字に触れ始めた小学校外国語活動から外国語科へと続く文字(アルファベット)指導において,とりわけ外国語の読むこと・書くことの活動を通して生み出された作品を蓄積し,子どもなりの個々のつまずきから子どもの音声・文字への気付きを捉えていく丁寧な評価と,それを蓄積・記録し個々の発達記録とするポートフォリオ(評価記録簿)のあり方を検討・提案するとともに、それらを踏まえた全体での具体的な指導・支援の方法を示した「指導事例パッケージ」の開発を行う。
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研究実績の概要 |
2023年度は、アメリカにおける母語教育(Reading, Language Artsなど)における英語の音韻認識育成やフォニックス指導の現在の議論や実践について分析・検討を進めた。特に、ICTの急速な発展に伴い、教科書やワークブックの教材パッケージにデジタル教材がセットされ、むしろそれがメイン教材として位置づき始めている実態が見えてきた。教師への聞き取り調査では、教科書・デジタル教材だけでなくその評価プログラムが同一パッケージにあることが導入の決め手になる実態もあることが明らかになった。そこで、こうした教材の発展にはどのような議論があるのかについて資料を収集するとともに、教材の分析を進めてきた。特に、読み書きの評価についてもデジタルでの評価セクションがメインになっている『iReady』という教科書、及び教材パッケージについて資料収集、分析を行った(まだその途中である)。児童の解答パターンによって問題が変わり、多様な児童生徒に即した評価問題になるほか、そうした結果は教師が管理・検討することができる。(この内容については、2024年度佛教大学教育学部学会紀要あるいは佛教大学教育学部紀要に投稿予定である。)しかしながら、本当に個々の言語発達の実態や音韻認識などを丁寧に把握し、指導に生かすことができる評価になっているのかという疑問も見えてきた。引き続き、学校現場への聞き取り調査等も含めて次年度も進めていきたい。 また、日本における文字指導について、学校現場での観察、授業見学・分析を引き続き行った。児童の実態を把握するための評価チェックシート(案)を作成し、また、令和2年度版の小学校教科書(7社)について、文字指導及びその評価のあり方という視点から教科書分析・整理を行った。次年度からは一部改訂版教科書が使用されるため、次年度はその改善点を踏まえて、評価チェックシートを改善していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
小学校外国語科の教科書改訂が令和6年度に行われたことにより、改訂版教科書の分析をあらたに追加して成果物の作成に生かしていきたいと考えた。そのため研究期間の延長が必要となった。また、学校現場での調査が計画通りに進められていない部分もあるため、現場に寄り添った成果物を作成するため、さらなる時間が必要となっている。
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今後の研究の推進方策 |
まず、アメリカ等で使用されている『iReady』などの教材や、読み書き指導における特別支援の教材分析をさらに進める。そこで得られた視点を援用し、日本における小学校外国語での文字指導の指導と評価について示唆を得る。さらに、令和6年度に改訂された全7社の小学校外国語科の教科書及び指導書をあらためて分析し、改善点を踏まえて、個々の児童の言語発達を捉える文字指導・評価のチェックシートを作成する。
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