研究課題/領域番号 |
21K00672
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
湯澤 伸夫 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (00220525)
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研究分担者 |
Fraser Simon 広島大学, 外国語教育研究センター, 教授 (10403510)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 小学校英語 / 教科書 / 音声教育 / イントネーション / 小学校英語教育 / 英語音声 / 音声分析 / 教育方法 / 教育効果 |
研究開始時の研究の概要 |
2020年度から我が国の小学校で開始された教科科目としての英語を成功に導くために,小学校英語教育の現状を解明する。音声言語の要素には,母音や子音を扱う分節音のレベルと,強勢やリズムやイントネーションを扱う超分節音(プロソディ)のレベルがある。イントネーションは,言語を言語らしく発音するために重要な要素であり,学習者が小学生だからこそ,効率的に習得できる可能性が高い。次の2点から研究を進める。第1に,音声教材を含め,英語のイントネーションを教育するために各教科書が採用している方法を分析する。第2に,音声教材の現場での活用法と,英語のイントネーションの児童の学習実態を分析し,将来の展望を探究する。
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研究実績の概要 |
研究成果は,宇都宮大学国際学部紀要第54号に,An Analysis of the Intonation Patterns in Audio Materials Attached to English Textbooks for 5th Graders in Japanと,A Study of Intonation Used in the Audio Materials for Three English Textbooks Aimed at Japanese 6th Gradersという論文で発表し,付属の録音教材で使用されているイントネーションの問題点を分析した。
学校訪問は,コロナ禍や日程調整が難しかったために,宇都宮市内の2つの小学校のみ行った。各小学校で1クラス授業参観をさせていただいた。チームティーチングを通じて,積極的に明るく教えている様子が印象的だった。その後,担当教員と話をする機会を得た。学校全体の英語教育の授業計画も1校からいただけた。綿密な計画で,報告書で紹介する予定である。担当の日本人教員からは特に問題点などは示されなかった。一人の英語母語話者からは,単に発音モデルを提示することに重きを置かれている場合に多少の不満な点が感じられた。また,もう一人の英語母語話者からは,英語を学習する際に,小学校で学ぶ訓令式のローマ字表記が障害になっていることを伺い,日常的に使用されているヘボン式の使用の重要性を認識させられたと同時に,英語教育と国語教育の相互協力の重要性を痛感した。4月に宇都宮市教育委員会を訪れ,研究の趣旨を伝え,訪問可能な小学校の紹介をお願いしたが,結果的に援助を得ることができず,自分で連絡を取り,2つの小学校を訪問できた。自分で小学校に連絡を取ることの許可は市教育委員会の担当者から得た。
教科書付属の音声分析を引き続き継続した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
教科書分析は順調に進んでいるが,学校訪問はやや遅れている。コロナ禍に加え,先方の学校行事と研究者の業務により訪問時間を設定するのが極めて困難であったからである。また,宇都宮市教育委員会には研究の趣旨を伝え,学校訪問の援助があるものと期待していたが,得ることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
教科書分析の結果を報告書にまとめ,教科書会社を含む関係部署に配布し,今後の改善に役立ててもらう。小学校を訪問し,担当教員との話し合いを通じて,具体的な問題点を浮き彫りにする。また,アンケート調査を行い,より多くの小学校における英語教育の実態調査を行う。また,先方が望めば英語音声教育の援助を行う。
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