研究課題/領域番号 |
21K00697
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 福岡女子短期大学 |
研究代表者 |
樋口 和美 福岡女子短期大学, その他部局等, 教授 (90866493)
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研究分担者 |
松久 公嗣 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (00380379)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | スタートアップの研究 / 環境 / アートと外国語学習 / 幼児と児童 / ヘッドスタート / 幼児・児童 / アートと英語 / スタートアップ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は外国語学習における学習者の経験格差から生じる不安感やモチベーションの低下を緩和するためのアートによる演出や造形表現との協働によるスタートアップの研究である。研究者らは外国語学習のスタート時やそれ以前を重要な基点として捉え,幼児・児童が充実感・満足感を得られるような学びの環境やタイミングを整備しその効果を検証する。外国語学習のヘッドスタートについては北米におけるESL教育、オーストラリアのIEC教育の教育方法を規範とし、造形的アプローチについてはイタリアのReggio Emilia approachの理念を源とする手法を用いて教育現場の状況や学習者の実態に合わせて実施し考察していく。
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研究実績の概要 |
計画していたアメリカ合衆国の現地調査を2022年9月9日~9月20日に実施した。コロナ禍の規制が緩和されたが現地校では外部の視察を厳しく制限していたため事前に現地の協力者と十分な打ち合わせを複数回行った。そしてコロンビア大学、ニューヨーク大学等の研究機関への調査訪問し本研究の概要や必要とする資料の説明と研究協力の要請をした。またニューヨーク州グレートネックのキンダーガーデンと小学校2校の訪問と同州ポートワシントンの4学区を統括するELL教育研究機関のディレクターと社会人ELL教育の主幹にインタビューを行った。帰国後もアメリカ合衆国の研究者や現場教員らとのメール会議を定期的に行い、その教育的効果や日本の教育との比較検討の分析を執筆し『福岡女子短期大学紀要』に掲載した。 また、教材開発を進めるべく国内の研究協力者6名(英語教育の専門家・現場教員)らと福岡市と佐賀市の研究協力校で2022年12月と2023年2月に教育実践を行った。実践に際して対面とオンラインによる15回の協議を重ね、現場とのすり合わせを行い、クラスの特性と子ども達の年代に合わせた環境の工夫等、配慮すべき点や新しく試みる点を明確化した。 本研究の分担者:松久は、連携するEnglishスクール(こども園)における造形活動のうち、生きた英語を学ぶ視点から活動を分析し、設定保育の学習と造形活動のつながりや、英語のカリキュラムと造形活動の親和性を見出した。またZoomミーティングによるレッジョエミリア市の教育者との研究交流において、本研究に関わる英語教育についても現地の英語教育者にアプローチのヒントや助言を得た。 現在、研究代表者は福岡県の幼稚園において、アート環境を主軸とした英語教育の在り方の提案やモデルの紹介を本研究の調査や研究実践における成果に基づき幼稚園教諭対象とした研修会の講話にて行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
以下の2つの理由により「やや遅れている」という評価を選択した。 (1)2022年2月のオミクロン株の急速な蔓延により中止となった小学校での実践が本年度内に実施できたものの、当初予定していた結果の分析及び研究成果の公開までには至らなかった。 (2)アメリカ合衆国の現地校と日本の学校の交流企画研究は継続観察を現地校が望んだため実践時期を延長した。3月に日本の小学校が年度終わり児童らの学年が上がったこと、4月にアメリカの学校がスプリングブレイクに入ったために順調に進まなくなったことによる。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度はイタリアのレッジョ・エミリアの教育理念や教育現場の環境について、必要とする取材や資料収集にあたる予定である。 その上でこれまで蓄積した内容を精査しつつ国内の協力園でのアート環境の提案を実施しその効果を検証する。 一方で言語教育のアプローチに関わる共同研究についてもアメリカとイタリアの教育者に協力を依頼し進めていく。
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