研究課題/領域番号 |
21K00713
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
OHE HyeーGyeong 国際基督教大学, 教養学部, 課程准教授 (80552372)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 韓国語教育 / Virtual Exchange / 異文化間コミュニケーション / オンラインプラットフォーム開発 / COIL / 国際間交流(Virtual Exchanges) / VE支援オンライン・プラットフォームの構築 |
研究開始時の研究の概要 |
情報通信技術(ICT)の進化とデジタル時代を迎え、言語生態系がオフラインからオンラインに移行しており、外国語教室でもICTを取り入れた教授的アプローチが登場しつつある。特にICTを活用した国際間交流授業(Virtual Exchange、VE)は、カリキュラムの国際化を実践する有効な手段として、外国語を学ぶ学習者に目標言語や文化圏の人々と実際にコミュニケーションができる機会を提供するだけでなく、自ら異文化感受性を鍛える場を提供するため、最近世界的にも注目されている。本研究は、韓国語教室におけるVE支援オンライン・プラットフォームを構築し、韓国語教育におけるVEの実践と普及、活性化を図る。
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研究実績の概要 |
本研究は、日本の中等・高等教育の韓国語教室においてオンラインによる異文化間交流協同学習(Virtual Exchanges、以下、VE)があまり活用されていない理由は何か、韓国語のように国際公用語ではない外国語教室においても、VEを積極的に導入した異文化間交流協同学習は可能なのか、もし日本の韓国語教育でもVEを活用した交流協同学習が可能であるとしたら、今後VEの教授的実践を希望する韓国語教師を効果的に支援し韓国語教育の場で積極的に活用していくためにはどのような支援を行う必要があるのか、という学際的背景と問いから出発した。このような問いに基づいて、今年度は日本の韓国語学習者にとって主な交流パートナである韓国の日本語学習者を支援する研究者や実践家との交流、及びインタビューを通して、韓国におけるVEの現状及び今後日韓間のVEを活発にしていくために必要な課題について共に考察する場を設けた。特に、今年度は韓国で中等教育の場で日本語教育に携わっている教師を支援するオンライン・プラットフォーム、「JTAオンライン教師会」の運営者に訪ねインタビューを行い、「JTAオンライン教師会」の歩み及び運営形態について学ぶ時間を設けた。なお、すでに構築されているこのようなオンライン・コミュニティ(オンライン・プラットフォーム)を今後のVEの活性化に向けてどのように活用していくかという新たな課題について考察し、日本の中等教育に携わっている韓国語教師とのVE交流に向けて、合同オンライン・プラットフォームを構築する計画について話し合った。今後、韓国の韓国語教育・日本語教育に携わっている研究者・教員らを中心に、VEの実践と活性化に向けて継続してニーズ調査及び分析を行うとともに、持続可能で活用度の高いオンライン・プラットフォームの構築に向けて、海外の事例も参照しながら研究を続けていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究課題の目的に沿って、本年度は日本人韓国語学習者との交流を希望する韓国の日本語教師または日本語教育プログラムを対象に、オンラインによる異文化間交流協同学習(Virtual Exchanges、以下、VE)に対するニーズ調査 、及び分析を行うことと同時に、第3回目のワークショップを実施することになっていた。しかし、昨年度韓国の大型学会の学会長をはじめとする関係者らに訪ねて直接面談し、高等教育に携わっている韓国の日本語教師への協力を依頼したのにも関わらず、VEへの興味を示し調査に積極的に応じた教員の数は少なかった。特に、語学教育の場合、多くのコースが非常勤講師によって行われているということもその原因の一つであると考えられる。そのほか、カリキュラムの問題等で、日韓間VEにおいても、日本語を中心とした交流を希望するケースが多かった。一方、中等教育における事情はやや異なっており、「JTAオンライン教師会」という、韓国で中等教育における日本語教師を支援するオンライン・プラットフォームがすでに構築されており活発な支援活動を行っていることが分かった。このウェブサイトを運営している担当者に訪ねて面談し、「JTAオンライン教師会」と協力しながら、韓国の中等教育の日本語教師を中心にニーズ調査を行うことになった。なお、今年度予定されていたワークショップは、韓国日本語教育ネットワーク(NETーJEK)の加盟研究会であるSNA交流実践研究会(SNAーCOIL)で似たようなワークブックを行ったいたため、今年度はこの研究会に参加し、会員との交流と学びの機会を設けるとともに、本研究課題について研究会の会員を対象に広報する時間を持った。
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今後の研究の推進方策 |
韓国の韓国語教育・日本語教育に携わっている研究者・教員らを中心に、オンラインによる異文化間交流協同学習(Virtual Exchanges、以下、VE)の実践と活性化に向けて継続してニーズ調査及び分析を行う。特に、「JTAオンライン教師会」と協力し、持続可能で活用度の高いオンライン・プラットフォームの構築に向けて具体的な協議を行う。なお、これらのニーズ調査を分析し、学会発表は論文として公開する。そのほか、2022年度に実施しなかった、第3回目の「バーチャルでつながる国際間交流協同学習の実践~CONNECT, COMMUNICATE, COLLABORATE~」ワークショップを実施する。
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