研究課題/領域番号 |
21K00745
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
森山 幹弘 南山大学, 国際教養学部, 教授 (50298494)
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研究分担者 |
原 真由子 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (20389563)
降幡 正志 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (40323729)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 外国語教育 / 教材開発 / インドネシア語 / 用例研究 / 外国語教材研究 / コーパスデータ / 語学教材研究 |
研究開始時の研究の概要 |
日本のインドネシア語教育は重要性の高さにくらべて、人材、教材の両面において十分な状態とは言えない。その打開のために、教員向けの『基本文法』とその理解定着のための『基本文法対応用例集』を作成し、様々な環境で教えるインドネシア語教員が共同で活用できる教材バンクを開発してきた。本研究は、次の段階として、上級レベルの教材研究を行い、教材バンクのさらなる拡充を図るものである。具体的には、コーパスに基づき、基本文法では十分に説明されていない文法事象を扱う上級文法の解明と記述を行った上で用例集に発展させる形で、語義だけでなく文法やコロケーションの情報も盛り込んだ『基本重要語彙活用辞典』の開発を行う。
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研究実績の概要 |
日本のインドネシア語教育の質の向上のために作成した教員向けの『基本文法』に基づき、『基本文法対応用例集』を作成すべく本研究課題に取り組んできた。 今年度は3年目となり、用例集を完成させることを第一の目標として研究を行なってきた。今年度も合計3回の研究会を通じて昨年度にまとめた用例集のフォーマットの精度を上げるとともに、編集作業を行う中で出てきた問題点を中心にして議論を深めることができた。昨年度にやり残した基本文法項目について、用例を具体的に検討し、対象語と共起する語について議論を行うことができ、若干の課題を抱えながらも用例については材料としては全てを揃えるところまで到達した。 それを踏まえて、第2回目の研究会においてはコンピュータ・プログラムの専門家を研究会へ招聘し、エクセルのシートを変換するプログラムの提案を受け議論を行なった。そのプログラムへデータを流し込むことによって、用例集としてのアウトプットの形式についての具体的な議論を行なうことができたことは、本年度の大きな成果であった。 さらに、年度末の研究会では、それぞれの参加者が分担して収集した用例について、流し込んだプログラムの問題を洗い出すこと、シートの作成における留意点や課題を議論し、用例集のシートのフォーマットをより精度の高いものとすることができたこと、成果物としての用例集の具体的なイメージをいっそう固めることができた。 また、本年度に開催された日本インドネシア学会での発表を基にした共同研究の論文の執筆を行った。その論文においては、これまで取り組んできた用例集のデータを活用し、インドネシア語における副詞を伴う命令文における他動詞の形態についての考察について論じた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の前半にはすべての用例集に収める文法項目の用例のデータを収集することができ、それをシートに記載する作業を終了させることができた。この作業は当初よりやや進度が遅れていたものの、用例集のアウトプットに向けて変換プログラムの作成ができたこと、さらにその完成に向けた研究を進めることができたことにより、用例集からインドネシア語活用辞典の編集に向けた研究の進歩があったとみなすことができるため、全体としては概ね順調に進展していると判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度の終了時までに、用例集のアウトプットのための変換プログラムの作成ができたこと、さらにその完成に向けて研究を進展させることができたことにより、用例集からインドネシア語活用辞典の編纂に向けた研究の方向性が見えてきた。 それを踏まえて、今後の研究においては、アウトプットのためのプログラムの精度を上げるための作業を行うことを中心に行う。さらに、すでに収集した用例の分析を行うことにより用例集の精度を高める研究を並行して進めていく。用例集のアウトプットの形態を定める段階に到達した時点で、活用辞典の編纂の具体的な方向性について研究を進めていくこととする。
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