研究課題/領域番号 |
21K00865
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
|
研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館 |
研究代表者 |
松浦 晃佑 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部文化財課, 研究員 (40774807)
|
研究分担者 |
一瀬 智 福岡県立アジア文化交流センター, その他部局等, 主任研究員 (20543698)
瓜生 翠 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部博物館科学課, アソシエイトフェロー (90871517)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 松浦家 / 平戸藩 / 大名家 / コレクション / 近世大名 / 美術品 |
研究開始時の研究の概要 |
松浦家コレクションの悉皆調査と目録の作成・公開により、情報が不十分であった過去の目録の情報を更新でき、また、本コレクションを一層厚く保護する動きが生まれる可能性がある。さらに、松浦家コレクションの現状把握、他の大名家コレクションの比較を通じて、近世社会の特質または平戸藩・松浦家の特異性を見出せる。本研究を通じて、個別の大名家コレクション分析にとどまらない、発展的な視角を提示する。 目録作成はいわば現状の静態的な把握であるが、これと同時に、所蔵品の来歴や近代の売立入札の調査結果を蓄積し、松浦家コレクションの形成または喪失過程の追跡という視点を加えることで、時間軸に沿った動態的な把握も試みる。
|
研究実績の概要 |
2023年度は、前年度に引き続き、松浦家コレクションを引き継いだ、長崎県平戸市の松浦史料博物館において資料調査を行った(2023年5月17日~5月19日、2023年7月26日・7月27日、2023年8月30日~9月1日、2023年11月14日~11月16日、2024年1月23日~1月25日)。「什器類」(松浦史料博物館の分類。松浦家家宝や書画、調度品、武具、収集品類等が対象。)を中心に調査を行い、データベース化を進めた。前年度に引き続き、2023年度においても、松浦史料博物館編『什器類目録』(1962年)での記載漏れやミスなどを修正すべく、法量や員数などの必要情報を追加し、現状を記録するために写真撮影を行い、データを蓄積した。併せて、松浦家コレクションの伝来の経緯等を、箱書きや関連史料などから追跡し、データベースにその情報を追加した。 また、松浦史料博物館での調査だけでなく、かつて松浦家コレクションの一部であった文化財(昭和年間に売却され、現在は他機関が所蔵する)についても調査を行った(2024年2月16日、東京国立博物館)。 本研究のメンバー及び共同で調査を行った研究者とで、2023年5月24日、九州国立博物館において、研究成果報告会を開催し、5つの研究報告を得た。本研究代表者(松浦)は、本報告をもとにした論文(松浦晃佑「好古社と松浦詮」)を発表することもできた。2023年度の研究成果に関する報告会を2024年度の前半に開催する予定であるほか、本研究代表者(松浦)が論文を投稿する予定である。 文化庁、長崎県、平戸市、松浦史料博物館が行う古文書類の調査事業が2023年度に開始し、本研究との連携を図っていくこととなる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は予定通り資料調査を行うことができた。 研究成果報告会では、本研究メンバーのみならず、調査に参加する研究者らの研究知見を得ることができた。また、明治期の松浦伯爵家における松浦家コレクションに関する論文(松浦晃佑「好古社と松浦詮」)を発表することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き、松浦史料博物館や他機関での資料調査を行い、基本データ、伝来の情報を蓄積する。2024年度前半に開催予定の研究成果報告会での報告をもとに、論文を投稿する予定である。
|