研究課題/領域番号 |
21K00928
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 岐阜聖徳学園大学 |
研究代表者 |
宮野 裕 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (50312327)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ルーシ / ビザンツ法 / 教会法 / ロシア教会法 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国では取り組まれておらず、また海外でもここ30年ほどは研究が滞っているノモカノン(教会・世俗法)に代表されるビザンツ法の中世ロシアへの流入の具体的様相を明らかにしようとするものである。このことを通じて、「強大な権力者とそれを許容する民」というロシアの権力や社会のあり方の淵源を具体的に探りたい。
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研究実績の概要 |
23年度は前年度までに揃えた個々の教会法研究に関連して、ビザンツから中世ルーシに伝わった君主概念、特に正教君主の専制君主概念の研究を進め、過去の研究の杓子定規的な結論ではなく、個々の事例を検討しながら、全体として流入した君主概念を見直し、これを『西洋中世研究』に発表した。その結果、使徒規則のルーシへの流入の際に見られたような土着的解釈変更の考え方の重要性を再確認することが出来た。また、中世ルーシを考えるにあたって、同様に現代ロシアを考えるにあたってその根底として重要視されているモンゴル支配、いわゆる「タタールのくびき」について、一般向け図書を刊行した(『「ロシア」は、いかにして生まれたか』)。執筆に際しては、一部のビザンツ研究者から度々主張されるところの、ビザンツとロシアとの歴史的に緊密な関係を強調する議論に対し、それを相対化することを念頭に置いた。ただしこれは、科研の本研究の意味を減じるものではない。ルーシ、そしてロシアの教会法的基盤は明らかにビザンツの影響が大きい。ただ、様々な側面が全てビザンツに発出すると考えることへの異議申し立てなのである。この点は、前年の「大会特集」というかたちであるが、『西洋史研究』においても発表した。こちらはむしろ真逆であり、モンゴル支配の過剰な厳しさを指摘する研究への異議申し立ててであった。また、戦争でロシアやウクライナへの渡航が不可能であり、それ故夏期にイスタンブールで総主教座および他の正教会・修道院を訪問し、研鑽を積んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
学内業務(入試統括)に加え、学外からの原稿依頼・報告依頼が続き、全体としてはためになっているものの、狭義の本研究の進捗はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
個々の材料は昨年度までで見直しが進んだので、全体としてそれらをまとめることが課題になる。そのため、全体としての位置づけをロシアの研究者コロコジナやベリャコヴァを読み直して進めるというほかにない。
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