研究課題/領域番号 |
21K00933
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
大場 はるか 久留米大学, 文学部, 准教授 (40758637)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 神聖ローマ帝国 / 日本観 / イエズス会 / 対トルコ戦争 / キリシタン / フランシスコ・ザビエル / 大友宗麟 / オスマン帝国 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、神聖ローマ帝国を中心とする近世ドイツ語圏において、対トルコ戦争が日本観形成に与えた影響を明らかにする研究である。同地域で広まった「キリスト教徒対イスラム教徒」あるいは「ヨーロッパ対トルコ」といった二項対立の描写方法は、「キリシタン対異教徒の日本人」の描写にも影響を与えている。その結果、ヨーロッパ風のキリスト教徒の日本人と、トルコ風の異教徒の日本人が描写される結果となった。本研究は、このような描写と対トルコ戦争との関係性を、造形芸術のみならず文字資料の分析も含め、包括的に明らかにすることを目指している。
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研究実績の概要 |
2023年度は、2022年度の在外研究中に収集した史料をベースに日本での口頭での成果発表や、論文執筆を進めた。5月末には日本西洋史学会で、近世中欧の「山口の宗論」の描写の地理的分布と現地の政治的・文化的背景について口頭発表を行った。8月にはザビエル崇敬と日本人描写との関係に関する追加の調査をウィーンのアルベルティ―ナ美術館の史料部で実施し、その成果と2月のチェコでの史料調査の成果をまとめ、9月にチェコのプラハで開催された国際学会で近世ボヘミア・モラヴィアの日本人描写について口頭発表を行った。その後、論文執筆を進めつつ2月には国際日本文化研究センターの方で関与しているプロジェクト「西洋における日本観の形成と展開」が開催した研究会で、オーストリア科学アカデミーの史料部と協力して進めているMargret Dietrichの遺稿調査の進捗状況と、この遺稿が近世中欧の日本観に関する研究に与える影響について口頭発表を行った。ドイツ語と英語で2023年度中に執筆した論文2本の公開は、査読の関係で2024年度以降になる予定である。ドイツ語の論文は、近世の旅行記に関する論文集に所収される。英語の論文は、他の投稿者の論文とともにオックスフォードの良く知られた歴史系のHandbookのシリーズに掲載する方向で、編集者が作業を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度と同様に、Margret Dietrichの遺稿の整理を追加で実施しているため、これによって研究が進んだ部分と、この作業によって後回しにした作業が出てきている。ただ、全体的に見るとおおむね良好に進んでいると言える。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は最終年度であるため、論文の公表に努めたい。既にドイツ語と英語で論文を執筆しているが、査読の関係で編集者から今後部分的な改善等を求められる可能性があるため、改善依頼が来た場合は対応していきたい。また、2024年5月に大学の研究費でトルコに渡航し、ザルツブルク大学歴史学科が主催する学外研修に参加できることになったため、この機会にオスマン帝国に関する見識を文献調査や現地での見聞を通して増やし、日本観とトルコ観の類似点や相違点について考察を深め、これを本研究にも役立てられるようにしていきたい。このほか、公表は2025年度になるが、日本語の論文執筆の依頼を2件いただいているため、本研究の成果をこれらの論文の中で公表できるよう、執筆活動に励みたい。
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