研究課題/領域番号 |
21K00957
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 沖縄県立芸術大学 |
研究代表者 |
山本 正昭 沖縄県立芸術大学, 芸術文化研究所, 研究員 (80789488)
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研究分担者 |
石井 龍太 城西大学, 経営学部, 准教授 (00712655)
森 達也 沖縄県立芸術大学, 美術工芸学部, 教授 (70572402)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | グスク / 城郭遺跡 / 土木技術の伝播 / 琉球列島 / 14世紀から16世紀 / 島嶼地域 / 石積み技術 / 比較文化研究 / 石積み技術の変化 / 石積みの高層化 / グスク時代の土木技術 / 築城技術の独自性 / 城郭概念の確立 / 技術の伝播 / グスク時代 / 築城技術 / 相互関係 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「琉球列島の築城技術にみる土木史的研究」をテーマとして3か年計画で実施していくものである。 考古学による発掘調査成果を基に、現地での実地調査から得られた情報を中心に11世紀初めから15世紀前後の琉球列島に分布する城郭遺跡について、それらが成立し、展開していく歴史的背景についての検証を行っていくものである。とくに中国大陸と日本本土に見られる城郭遺跡との関係性の上で、琉球列島に分布する城郭遺跡の有り様について明確に捕捉していき、両地域における相互関係の実態を明確に洗い出していくことを本研究の最終的な目的としている。
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研究実績の概要 |
令和3年度までは新型コロナの影響による調査対象地への入域制限要請があり、実地調査がほとんど叶わなかったが、令和4年度より奄美大島北部を中心に実地調査が実施できるようになった。過去における調査状況ならびに研究成果の聞き取りといった基礎資料の収集を行ったことに加えて、14世紀から15世紀にかけての防御性を有する遺跡3カ所(浦上有盛遺跡、手花部グスク、ヒラキ山遺跡)の踏査を行った。また、今後の本研究実施に向けての具体的な計画を策定することができたことも大きな成果であったと言える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナの影響により、令和4年度からようやく現地での資料収集並びに実地調査を行うことができたことから、ようやく本研究のスタートラインを切ることができたと言える。これまでの研究は主に沖縄本島内の城郭遺跡を中心に資料収集を行ってきたが、本研究のテーマである比較研究が全く行えていない状況であった。 沖縄本島内での他地域に見る城郭遺跡の資料はかなり少なく、あわせて電話やメールによる現地教育委員会からの聞き取りも行ったものの、質疑応答に時間がかかることや共通理解が図られないなどの限界があった。 上記の課題を念頭に置きながら、以降においては本研究の遅れを取り戻していく必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度においては基礎資料収集を主に行った。現状では奄美市教育委員会でのグスク調査はあまり行われておらず、平面図等の記録作成も行われていないことが確認できた。現地調査で残存状況が良好であった浦上有盛遺跡、手花部グスクについてはグスク時代の土木技術を知る上で平面概略図等を作成することでその一端を明らかにすることができるものと思われた。また、他にも残存が良好なものと推察されるグスクが5~6カ所、見られるという聞き取りが得られたことに伴って、次回の奄美大島での調査は他の残存状況が良好なグスクの現地確認調査を行うことが肝要に思われた。 発掘調査が実施されたグスクについては出土遺物を再度確認して、グスクが機能していた時期の特定を進めていく必要があるものと思われた。また、遺物の相違からグスクの機能差、権力差が見られるのかといった課題も浮き上がってくるものと思われる。
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