研究課題/領域番号 |
21K00974
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
|
研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
下岡 順直 立正大学, 地球環境科学部, 准教授 (10418783)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | OSL感度変化法 / 被熱温度推定 / X線回折分析 / 長石 / 焼成考古試料 / カリウム長石 / ナトリウム長石 / OSL温度計 / 光ルミネッセンス / 温度計 / 焼成考古遺物 |
研究開始時の研究の概要 |
先史時代の生業における加熱行為を「何度」で「どのくらいの時間」かけて行われたかを焼成考古試料の温度情報から解き明かすことは、過去の生業活動を復原する一つの手段である。そのために、TL/OSL を「温度計」として被熱温度推定法の研究手法を確立することは、生業復原研究への寄与のために重要である。 そこで、OSL法による被熱温度推定手順をより具体的に体系化して「OSL温度計」の精度を検証する。そのうえで、焼成考古遺物の被熱温度推定をさらに高確度に行うことを目指す。
|
研究実績の概要 |
1 光ルミネッセンス(OSL)感度変化法を用いた被熱履歴分析結果のデータベースについて、新たに公開されたデータを追加した。 2 昨年度行った長石の加熱での感度変化に関するデータを学会発表した。また、OSL感度変化法による被熱温度推定と、胎土のX線回折結果の比較実験結果を、国内学会や国際会議で公表した。 3 近世近代の瓦やレンガの被熱温度推定を試みた。さらに、中世末の瓦の熱履歴をOSL分析とともに地磁気測定データと比較することができた。 4 予定していた電気炉を購入し、一度に加熱処理をする温度条件を増やすことができた。 5 土器の部位、例えば口縁部、胴部、底部での被熱の違い、時期による違いのデータを取得した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書で計画した研究計画に基づきて実施した実験研究内容を国内学会や国際会議で公表できた。また、OSL感度変化法とX線回折による被熱温度推定の比較結果ではOSL感度変化法による測定精度を向上させることができたので、論文としてまとめることができた。さらに、引き続きOSL感度変化法による被熱履歴分析のデータベースへデータの登録を行うことができた。これまでのところ、計画したように順調に研究をすすめることができている。これまでに収集した試料のOSL感度変化法を用いた被熱温度推定も進んでいる。今後も予定した計画にしたがって、最終年度に研究成果を公表していきたい。
|
今後の研究の推進方策 |
申請書で計画したとおり、OSL感度変化法を用いた被熱温度推定を一つずつ進めていく。併せて、X線回折データの取得も計画している。以上を踏まえ、これまでの研究成果について学会等において公表を進めていきたいと考える。
|