研究課題/領域番号 |
21K00986
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03060:文化財科学関連
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
盧 忻 岩手大学, 理工学部, 助教 (00431461)
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研究分担者 |
今野 晃市 岩手大学, 理工学部, 教授 (90333476)
木村 彰男 岩手大学, 理工学部, 准教授 (00281949)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 埴輪 / 顔面分析 / 3次元計測 / 製作規格 / 考古学支援システム / 類似性 / 定量化 / 可視化 / 人物埴輪顔面 / 階層的クラスタリング / 顔の特徴 / 分類 / 情報考古学 / 人物埴輪 / 3次元計測 / 類似度 |
研究開始時の研究の概要 |
様々な技法で作った人物埴輪顔面に対して,より定量的に製作技法の「癖」を探し、同工品分析を行う場合,今までの目測方法で抽出した部品の有無などの明確かつ主観的な特徴は,製作技法に関する客観的な分析要求を満たせない.本研究では,この難題に対して,高精度な3次元計測で得た,欠損がある人物埴輪顔面の3次元点群データを用いて,個体間・古墳間の埴輪顔面同士の類似性を定量化・可視化する手法を確立し,人物埴輪顔面に関する製作規格の有無を探る.さらに,提案手法を核とする,考古学支援システムを開発し,様々な遺物表面の計測点群類似性の定量化・可視化技術を創出する.
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研究成果の概要 |
初年度では、埴輪の3Dモデルを用いた顔の類似性評価手法を提案し、6体の埴輪で顔のパーツ配置の法則性が確認された。第2年度では、これを基に型式分類手法を開発し、36体の埴輪を4つのグループに分類した。提案手法は型式分類に有効であり、考古学的調査の支援ツールとなることが示された。最終年度では、3次元点群から生成した2次元画像を用いた簡易手法を提案し、高速かつ効率的な識別が可能となった。さらに、顔のパーツ自動抽出や石器識別、3D計測手法の確立により、技術の高度化と産業応用の可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、人物埴輪顔面の定量的評価方法を確立し、製作規格の解明に貢献すること、さらに、考古学支援システム(CAES)を開発して様々な遺物分析に応用可能な技術基盤を提供し、考古学研究の発展に寄与する点にある。これにより、従来の定性的評価から脱却し、科学的かつ客観的な分析手法を提供する。社会的意義としては、非接触・非破壊の3次元計測技術を用いて貴重な文化財を傷つけることなく分析できる点で、文化財保護に重要である。また、新たな知見が歴史教育や文化的アイデンティティの形成に貢献し、博物館展示をより魅力的にする。
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