研究課題/領域番号 |
21K00999
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03070:博物館学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 優香 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 客員研究員 (40413893)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | アイヌ文化学習 / 教育プログラム / ミュージアム / プログラム開発 / アイヌ文化 / 博物館教育 / ミュージアムエデュケーション / 博物館 / ワークショップ / ワークシート / オンラインプログラム / 学び / 多文化共生 / 対話的で創造的な学び / プログラム評価 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「博物館を活用して文化について学ぶこと」を探究するために、人文系博物館におけるプログラムの「内容」についての課題と、「手法」についての課題に平行して取り組むものである。「内容」については、博物館におけるアイヌ文化にかんするワークショップやオンラインプログラムについての調査と、学習支援ツールの制作及び評価を実施しながら、「博物館においてアイヌ文化の何をどう学ぶのか」について議論する。「手法」については、上記の調査過程を通して、博物館を活用した多文化共生の学習支援と、対話的で創造的な博物館教育のデザイン及び評価手法についての検討を行う。
|
研究実績の概要 |
本研究では、アイヌ文化について「何をどのように学ぶのか」、その素材と視点を明らかにし、テーマと手法を提案しようとしている。2022年度は前年度に引き続き、博物館におけるアイヌ文化学習の様相の整理と課題分析を行うために、現在実施されているプログラムについて調査を行った。実到の調査としては、札幌市アイヌ文化交流センター(サッポロピリカコタン)、北海道博物館、北海道開拓の村を訪問した。各館において、アイヌ民族に関する展示と、教育プログラムの実態について調査し、展示やプログラムの開発及び実施についてアイヌ展示担当者や教育プログラム担当者へのヒアリングを実施した。 本研究の2つ目の柱である「プログラムが対話的かつ創造的に機能するための内容と手法の検討」としては、アイヌ文化学習のためのワークシート開発を支援するツールについて検討した。1)企画の際に使用するもの(考慮する項目を確認したりプログラムの意図を明確に持つことを促すもの)、2)試行実践後に使用するもの(プログラム内容の振り返りを促すもの)、の2場面で使用する試作版を作成し、プログラム開発の初学者を対象に実践を行った。その結果、ツールがあることで様々な事項への配慮は促されるが、プログラムの質向上には検討が必要であることがわかった。項目内容の検討、項目表現の検討、ツールデザインの検討という3点から分析し改善する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度はプログラム開発の支援ツールを2つ作成し、予備実践を行うことができたが、完成版のためには再度試行を実施し、その上で完成版を企画したいと考えている。コロナ渦により生じた初年度の遅れを昨年度内に回収することができなかったため、3年間を通した実践の進行としてはやや遅れている状態にある。
|
今後の研究の推進方策 |
上半期は、昨年度に引き続き、博物館におけるアイヌ文化学習プログラムの実態調査を行う。 プログラム開発支援ツールの再試作とそのリニューアルバージョンでの試行実践については、初学者を対象とした再実施に加えて、企画経験者を対象にした実践も行い、その結果を分析し、ツール開発を完成に導く。 成果の取りまとめにも着手する。
|