研究課題/領域番号 |
21K01019
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04010:地理学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
米澤 剛 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (90402825)
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研究分担者 |
根本 達也 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (10572555)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ベトナム / ハノイ / 地形 / DEM / 水害 / 都市型水害 / GIS / 持続可能性 |
研究開始時の研究の概要 |
ベトナムの主要都市は急激な都市成長を遂げる一方,近年の大雨や豪雨,台風などの自然災害により深刻な被害が年々増加し都市の脆弱性が露呈している.その被害の多くは冠水や内水氾濫などの都市型水害で,人々の暮らしや安全だけでなく都市そのものの発展の阻害要因となっている.水害の軽減なくしてベトナムの持続的な都市発展は望めない状況であり,都市型水害への対策は十分とは言えない.この都市型水害を引き起こす要因の一つに都市開発の歴史が大きく影響していると考える.本研究ではベトナムのハノイ市とホーチミン市に焦点をあて,歴史的変遷を検証するとともに地形の高精度DEMを作成して都市型水害のリスク評価をおこなう.
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研究実績の概要 |
2023年度の研究実績の概要は以下の通りである. (1)2021年度に購入したハノイ市中心部の都市計画図(1:2,000)から標高情報約26,000点を抽出し,曲面推定プログラムを用いて地形面を推定し,GIS(地理情報システム)データとして2 m解像度のDEM(デジタル標高モデル)を作成した.作成したDEMの対象範囲はハノイ市中心部の南北8 km,東西7 kmである.さらに,地形面の推定にともない,精度誤差等についても検証をおこなった. また,作成したDEMと2005年に作成したDEMを比較検証し,沈下部分と盛土部分を抽出することもできた.今後,洪水ハザードエリアを考慮する上で重要な情報となることが期待できる. (2)(1)で示したDEMの作成方法と2005年からの地形変化の研究成果を2023年11月にHa Noi University of Natural Resources and Environment(ベトナム・ハノイ市)で開催された国際シンポジウム2023において成果発表をおこなった.また,現地の研究関係者と協議をおこなうことができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度に購入した都市計画地図に掲載されている標高情報約26,000点を抽出し,詳細な地形DEMを作成することができた.この手法を用いてさらに広範囲な地形DEMを作成することができると考える.また,作成したDEMと地形の変化に関する研究成果を2023年11月にベトナム(ハノイ市)で開催された国際シンポジウムで発表をおこなった.現地の関係者との議論もおこなうことができ,2023年度の研究の進捗状況はおおむね順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を1年間延長し,2025年3月までとした.作成したDEMの対象範囲はハノイ市中心部の南北8 km,東西7 kmである.今年度は都市計画図を更に購入,入手して10 km x 10 kmの範囲に広げ,同様の手法で詳細なDEMを作成する予定である.また,このDEMの上に水害情報をマッピングし,WebGISとしても実装する予定である.
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