研究課題/領域番号 |
21K01065
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 九州産業大学 (2023) 明治大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
秋保 さやか 九州産業大学, 国際文化学部, 講師 (40797164)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 開発 / 農民 / 協同組合 / 国家 / 農村社会 / NGO / ネットワーク / 関係性 / 自律 / カンボジア / 農村 / クメールの農民 / 参加 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、内戦終結後のカンボジアにおける農村開発の展開を捉える理論枠組みを構築することである。とりわけ、農村開発をめぐる参加と自律性という問題に焦点を当てて調査と考察を行う。この目的を達成するために、1)開発が行われる農村地域、2)NGO組織、3)政府の農業政策、4)移民も含むグローバルなクメール農民ネットワーク、という4つの領域を設けて、農村開発の展開を複眼的に描き出す試みを行う。
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研究実績の概要 |
本研究は、内戦終結後のカンボジアにおける農村開発の展開を捉える理論枠組みを構築することを目的としている。2023年度は(1)国家・NGO・農民関係を捉えるための理論的枠組みに関する文献研究、(2)過去のフィールドデータの整理と分析ならびに現地調査の実施、(3)「グローバルな開発アジェンダとカンボジアの社会文化的規範」に関する考察をまとめて国内外の学会にて発表する計画を立て研究を遂行した。 現地調査については、当初南部タカエウ州の2つの集落と首都プノンペンにおいて、農村開発政策に関する文献収集ならびに農民、NGO、政府行政官、王立プノンペン大学のクメール人研究者に対するインタビュー調査、および農民組織活動の参与観察を計画していた。しかし、職場環境の変化により現地に赴く機会が得られず、現地調査をオンラインによるインタビュー調査と情報収集に切り替えた。 カンボジア政府行政官へのオンラインインタビューでは、国内の農村開発政策に関わる農水省や商業省を対象に国家開発計画「第四次四辺形戦略(2019~2023)」、「国家戦略的開発計画(2018~2023年」、「農業セクター戦略開発計画(2019~2023)」、「2030年までの農業セクター開発のためのマスタープラン」と今後の農村開発の展望と課題について聞き取りを実施した。農民へのインタビューでは、カンボジア国内に存在する5つの農民連合の代表者や幹部に活動の展開、政府やNGOとの連携、海外の農民との協働について聞き取った。 これらの調査と並行して、これまでの調査結果と今年度新たに得られたデータをもとに国際会議(Society for Applied Anthropology)にて口頭発表を行うとともに、論文をまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
職場環境の変化により予定していた現地調査の実施をオンライン調査に切り替えざるを得なかった。そのため当初の計画を変更し、研究枠組みに関する文献研究ならびに国家開発政策、農業政策に関する資料収集と分析を進めると同時に、オンラインインタビューと情報収集を実施することとなった。研究の進展はあったものの、研究計画にやや遅れが生じているといえる。この遅れを取り戻すためにも、2024年度は現地調査をスムーズに実施できるよう準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
2023度に実施予定であった現地調査を実施し、その成果をもとに国内外の学会にて口頭発表を行う予定である。現地調査実施に向けて現地の調査協力者と連携をとりながら、現地の情報収集ならびに実施に向けた準備を進めている。
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