研究課題/領域番号 |
21K01068
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 京都外国語大学 |
研究代表者 |
伊藤 まり子 京都外国語大学, 国際言語平和研究所, 客員研究員 (70640887)
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研究分担者 |
木曽 恵子 宮城学院女子大学, 付置研究所, 研究員 (80554401)
菅野 美佐子 青山学院大学, 地球社会共生学部, 助教 (80774322)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 現代アジア / 女性 / 高学歴 / キャリア / 選択 / ジェンダー / 比較民族誌研究 / キャリア形成 / 社会進出 / ライフコース / 家族 / 感情 / アジア / 比較民族誌 / 比較民族誌的 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究が注目するのは、近年のアジア女性に関する社会運動のうねりが情動/感情によって突き動かされているという点である。本研究が対象とする各地域社会では、感情の発露/交換が社会生活において重要な位置を占めており、また2000年代頃より他の近接分野においても、感情/情動が動員する人、モノ、文化のダイナミズムに注目が集まりつつある。 本研究はこうした研究動向の延長線上において、「女性と仕事」という長い蓄積のある研究を、第4派フェミニズム以降の現代的な文脈で、「感情/情動」を中心に据えた分析軸から捉え直す学問的試みといえる。
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研究実績の概要 |
今年度は、2023年5月16日に第1回の研究会をオンラインで実施した。この会では、本研究課題が参照している『仕事の人類学-労働中心主義の向こうへ』(中谷文美・宇田川妙子編、2016、世界思想社)を改めて解題し、本研究課題で各メンバーが取り組んできた調査結果とのすり合わせと、上記論集に対する批判的研究の可能性を議論した。例えば伊藤は論集に含まれる松前もゆる論文について解題した。そこでは社会主義国家ブルガリアにおける「労働」が、体制転換の過程でどのように変化してきたのか、そしてその変化に現れる性別役割分業観について松前の論考をまとめたうえで、伊藤が調査対象とするベトナムの現状と比較し、どのような方向で研究課題をまとめることができるか話し合うことができた。これと同様に、菅野と木曽もそれぞれ関連のある章を解題し、今後の方向性について議論した。 加えて8月は、伊藤と木曽がそれぞれフィールドでの補足調査を実施した。伊藤はベトナムの首都ハノイ市にて大学教員の女性にインタビュー調査を実施した。木曽はタイにてこれまで調査してきた農村出身の大卒女性に対するインタビューの補足調査を実施した。 本研究課題は初年度にコロナ禍の影響を受け、フィールド調査の実施が困難な状況であった。そのため進捗が遅れており、1年の延長を申請した次第である。結果として、延長年度となる次年度にインドネシアのスラベシ市で開催されるInternational Convention of Asian Shcholars13にメンバー全員によるパネルで参加し研究報告をすることが予定されている。これをもって本科研の成果報告とし、今後の論文執筆の準備として行く予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍による現地フィールドでの調査が叶わなかったこと、またメンバーの体調不良とその治療により、研究計画に変更が生じたこと。
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今後の研究の推進方策 |
研究課題の1年延長を申請し承認された。これにより、次年度はインドネシアのスラベシ市で開催される国際学会にメンバー全員で参加し、研究成果の報告を行う予定である。
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