研究課題/領域番号 |
21K01092
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
田村 和彦 福岡大学, 人文学部, 教授 (60412566)
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研究分担者 |
周 星 神奈川大学, 国際日本学部, 教授 (00329591)
金 広植 東京学芸大学, 教育学部, 研究員 (20768080)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 文化人類学 / 民俗学 / 日本研究 / 中国研究 / 韓国研究 / 東アジア研究 / 東アジア / 教科書 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本・中国・韓国の研究機関における民俗学の教科書を収集、検討することで東アジアにおける民俗学的関心の共有性と差異を明らかにし、同時に、各国の隣接諸科学との関連性を考察することで、今後の学術交流の新機軸を形成するものである。 各国の民俗学は、それぞれの国情に影響を受けつつ形成、展開されており、概念を介して交流可能な状況が存在する一方で、各地の学的認識には大きな差異が存在する。 本研究では、まず各国における民俗学に関する教科書の収集検討を行うことで、東アジア各地における民俗学の布置を考察する。この作業によって、今後の学術交流の展開をより生産的なモノへと展開させることが期待できる。
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研究成果の概要 |
東アジア三か国の民俗学研究においては、最先端の論考が紹介される機会が増加しつつある一方で、学知を産出している背景や隣接諸学問との関係という民俗学そのものが埋め込まれている各国の状況が十分に考察されてこなかった。 本研究は、大学の民俗学教育で用いられる教科書に相当するテキストを収集、分析することで日中韓三か国におけるこの学問の位置づけについての一側面を明らかにすることを試みた。 日本については教科書収集とシラバス分析から、中国については主要テキストを8つのトピックから分析することで、韓国についてはアンケートなど多様な資料と概説書、入門書の記述分析を通じて、それぞれの民俗学の特色を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果によって、日中韓の民俗学の埋め込まれた背景や歴史学、文学、社会学など関連する学問分野との関係、社会的に期待されている学術方向の一端を明らかにすることができた。その結果、今後の日中韓の民俗学の学術交流における地ならしをある程度行うことができたとともに、背景の差異と共通する問題群の存在、すなわち、それぞれの国情の影響を受けつつ継続的に生産されている学知の動態を相互に俯瞰する状況を構築したことで、それぞれの民俗学の研究の重点や蓄積を把握し、他方で今日的状況のなかで直面する問題には類似、あるいは共通の問題群が含まれていることを確認した。この点が本研究の学術的意義である。
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