研究課題/領域番号 |
21K01122
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05020:公法学関連
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
藤岡 祐治 一橋大学, 大学院法学研究科, 准教授 (40632237)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 貨幣 / 景気循環 / 租税の景気調整機能 / 法とマクロ経済学 / 景気の自動安定装置 / 通貨 / 支払手段 / 決済手段 / 暗号資産 / トークン / サイバー空間 / 課税のタイミング / ステーキング / 租税法 / 景気平準化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,近年における支払及び決済手段の急速な展開や経済の変化がもたらす租税法上の課題を明らかにし,対応のあり方を検討するものである。その上で,景気平準化という観点から租税法の意義を再検討し,一定の方向性を示すことも目的とするものである。
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研究実績の概要 |
2023年度は、租税の機能の1つである景気調整機能が今後どのような役割を果たしていくべきかについて基礎的な検討を加えた。そこで、租税の景気調整機能が租税法や租税政策においてどのような位置付けを与えられているかを確認し、これまでの議論の変遷を明らかにした。そして、米国における議論を参考に、日本の現行法について景気循環を抑制又は増幅する効果がある規定をいくつか取り上げて分析した。租税の景気調整機能に着目して研究を進めたのは、「法とマクロ経済学」という学問分野に対する関心が高まりつつあることもある。もっとも、法制度をマクロ経済政策で活用するとしてもその制度設計が課題となる。そこで、景気の安定化という目的達成のために自動安定装置に着目して米国における具体的な制度設計を論じた業績を取り上げて、書評の執筆を行った。また、2022年度より継続して研究を進めている暗号資産の登場をはじめとした支払及び決済手段の多様化のあり方が租税法に及ぼす影響についても研究を進めた。まず、税務執行を貨幣という切り口から検討を進め、市場内外それぞれにおける貨幣の役割に焦点を当てて、検討を行った。また、様々な通貨が存在していることに加えて、ある特定の通貨が共通の価値尺度であるのは限られた局面においてのみであるのではないかという問題意識から、所得の発生をどの通貨との関係で考えるべきかという基本的な問題についての検討も進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度中に予定していた論文を公刊することができた。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画で予定していた作業を引き続き進める。特に支払及び決済手段が多様化している状況において所得の発生をどのように考えるかについて通貨との関係で検討を進める。その際には、外国通貨だけでなく、暗号資産まで含めて検討する。また、租税の徴収との関係でも基礎的な検討を行う。
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