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図書館資料のオンライン活用に向けた著作権法の将来設計

研究課題

研究課題/領域番号 21K01266
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分05070:新領域法学関連
研究機関筑波大学

研究代表者

村井 麻衣子  筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (80375518)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード著作権法 / 知的財産法 / 図書館 / 図書館情報学 / 権利制限 / 著作権法改正 / 公衆送信サービス
研究開始時の研究の概要

本研究は、図書館に関する著作権の制限規定である著作権法31条の改正の動向を睨みながら、図書館資料のオンライン活用に向けた著作権法の解釈・立法のあり方を検討することを目的とする。また、図書館資料のオンライン活用に向けた著作権法上の具体的な課題の検討を通じて、より大きな視点から、デジタル化やネットワーク化が進展した現代における望ましい著作権法のあり方を提示することも本研究の目的とする。

研究実績の概要

本研究は、図書館関係の著作権の制限規定である著作権法31条の見直しにかかる令和3年著作権法改正の動向を踏まえ、図書館資料のオンライン活用に向けた著作権法の解釈・立法のあり方を検討することを目的とするものである。また、図書館資料のオンライン活用に向けた著作権法上の具体的な課題の検討を通じて、より大きな視点から、デジタル化やネットワーク化が進展した現代における望ましい著作権法のあり方を提示することも目的とする。
令和3著作権法改正により、①国立国会図書館が絶版等資料を個人向けにインターネット送信すること、②調査研究を行う利用者の求めに応じ、図書館等が図書館資料の原則として一部分を公衆送信(インターネット上の送信等)することが可能となった。
②図書館等による図書館資料の公衆送信(公衆送信サービス)については、令和5年6月に改正法が施行され、その直前に関係者協議会によるガイドラインが公表された。本年度は主にこの公衆送信サービスをめぐる動向を調査し、「令和3年著作権法改正による図書館等の公衆送信サービスについて」(コピライト掲載)と題する論文にまとめた。また、「デジタルネットワーク時代の著作権法 -未来の図書館員の意識改革のために」(『図書館員の未来カリキュラム』所収)では、図書館と著作権法に関する問題意識について総括した。
改正法の施行により、著作権法上、図書館等は公衆送信サービスを行うことが可能となったものの、2024年5月の時点で、補償金管理団体であるSARLIB(サーリブ)の受入態勢が整っておらず、サービスを実施できない状況にあると思われる(SARLIB「特定図書館登録・利用報告受付開始の延期について」<https://www.sarlib.or.jp/>)。今後の動向を注視したい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

各図書館等の活動に関わる機会を得ることができ、改正後の動向を把握する作業を進めることができた。また、これまでの研究成果の一部を公表することができた。

今後の研究の推進方策

引き続き、図書館公衆送信サービスに関する実施状況等の動向に留意しながら、図書館関係の著作権制限規定に関する法解釈や立法のあり方、残された課題、運用のあり方等について検討を進める。次年度が本研究課題の最終年度に当たるため、本研究の総括を行うとともに、今後のさらなる研究の展開について検討を行う。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (6件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 令和3年著作権法改正による図書館等の公衆送信サービスについて2023

    • 著者名/発表者名
      村井麻衣子
    • 雑誌名

      コピライト

      巻: 63(750) ページ: 17-28

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 音楽教室事件控訴審2022

    • 著者名/発表者名
      村井麻衣子
    • 雑誌名

      法学セミナー

      巻: 805 ページ: 125-125

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 現代美術の著作物性-金魚電話ボックス事件2021

    • 著者名/発表者名
      村井麻衣子
    • 雑誌名

      法学セミナー

      巻: 798 ページ: 131-131

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 令和3年著作権法改正:図書館関係の権利制限規定の見直し2021

    • 著者名/発表者名
      村井麻衣子
    • 雑誌名

      カレントアウェアネス-E

      巻: 418

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] フェア・ユースにおける市場の失敗理論と変容的利用の理論(9・完) ―日本著作権法の制限規定に対する示唆―2021

    • 著者名/発表者名
      村井麻衣子
    • 雑誌名

      知的財産法政策学研究

      巻: 61 ページ: 37-48

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 令和3年著作権法改正 -インターネットを通じた図書館資料へのアクセスの容易化と放送番組の同時配信等における権利処理の円滑化2021

    • 著者名/発表者名
      村井麻衣子
    • 雑誌名

      法学教室

      巻: 494 ページ: 58-64

    • NAID

      40022719612

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 図書館員の未来カリキュラム(執筆部分「デジタルネットワーク時代の著作権法 -未来の図書館員の意識改革のために」)2023

    • 著者名/発表者名
      未来の図書館研究所 編
    • 総ページ数
      320
    • 出版者
      青弓社
    • ISBN
      9784787200846
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 知的財産法政策学の旅 田村善之先生還暦記念論文集(執筆部分「著作権法41条「時事の事件の報道のための利用」の趣旨と解釈のあり方―「知る権利」の保障という観点からの再構成」)2023

    • 著者名/発表者名
      吉田広志ほか 編
    • 総ページ数
      642
    • 出版者
      弘文堂
    • ISBN
      9784335359514
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 知財とパブリック・ドメイン 第2巻 著作権法篇2023

    • 著者名/発表者名
      田村善之・編著(執筆担当部分:村井麻衣子「著作権の制限規定の立法をめぐる今後の課題──2018年・2021年著作権法改正を踏まえて」(pp.217-234))
    • 総ページ数
      416
    • 出版者
      勁草書房
    • ISBN
      9784326404155
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 図書館とポスト真実(未来の図書館 研究所 調査・研究レポート 2021(第5号) )2022

    • 著者名/発表者名
      未来の図書館 研究所・編集(執筆担当部分:村井麻衣子「未来の図書館と著作権法のあり方の検討に向けて -令和3年著作権法改正の意義と課題-」(pp.143-175))
    • 総ページ数
      181
    • 出版者
      樹村房
    • ISBN
      9784883673667
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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