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選択権者理論の実証分析―非選出議席は権力維持に寄与するのか?

研究課題

研究課題/領域番号 21K01319
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分06010:政治学関連
研究機関横浜国立大学

研究代表者

鎌原 勇太  横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (70710268)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード比較政治学 / selectorate theory / 測定 / データベース / 公共選択
研究開始時の研究の概要

これまでの研究では、権力者を選択する選択権者(S)と実際に現職を選択した勝利連合(W)の規模を直接測定するのではなく、代替的に測定したものを使用してきた。そこで、本研究では、(1)SとWの適切な概念化・操作化(測定)を行う。現在、それらの概念にとって重要なものとして割当議席や非選出議席に注目している。その一方で、割当議席や非選出議席に関する国際比較可能な大規模データベースは存在しない。そこで、(2)割当議席や非選出議席を考慮に入れたSとWに関する国際比較可能な大規模データベースを構築する。最後に、(3)割当議席や非選出議席、SとWの原因や政治的帰結に関する因果関係を分析する。

研究実績の概要

いかなる政治体制であれ、権力者の主な目標は権力の維持である。そのためには、権力者を選択する選択権者(selectorate:S)と実際に現職を選択した勝利連合(winning-coalition:W)の存在が重要となる。この「選択権者理論」(selectorate theory)は長らく注目されてきたものの、概念化と定量化が不十分であり、理論上の重要性以上の発展は見られていない。このことから、2023年度は、2022年度に引き続き、ラテンアメリカ諸国のデータベース構築を継続した。その結果、ラテンアメリカ33か国のうち、データ収集が困難な3か国を除いた30か国の選挙区データの収集が終了した。これを元にした選択権者理論に関する指標について、2024年度日本選挙学会で報告する予定である。
また、引き続き、各政党の得票数と獲得議席数に関するデータ収集を開始した。この収集では、各政党連合とその政党連合内部の構成政党それぞれの詳細なデータが必要である。しかしながら、このデータ収集に困難を極めていることから、33か国中7か国が完了したに留まっている。
最後に、本研究課題は、選択権者理論と非比例性指数および議員定数不均衡指標との間の関係に注目している。そして、非比例性指数と議員定数不均衡指標は、数理的に密接に関連していることが指摘されている。そこで、この2指標に注目する根拠となるような2指標(実際にはその2指標を結び付けるためのさらなる2指標、計4指標)間の数理的関係を新たに実証する共同研究を行っていた。これについては、査読論文が2024年2月にPublic Choice誌にアクセプトされた。書誌情報の詳細は、次年度申告する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

各国の政党数の状況や選挙データの整備状況が異なることから、各政党の獲得票数及び議席数の収集に、非常に時間がかかっている。選挙区データの進捗具合と比較するに、2024年度末に収集を終えることはできると考えられる。

今後の研究の推進方策

当初計画に遅れが生じていることから、2024年度も引き続きデータ整備を進める。また、収集データを用いた指標開発については、2024年度の学会報告を経て改善し、2024年度中に測定方法を確定、そのうえで作成したデータベースの整備とともにジャーナル投稿を実施する予定である。2023年度については、研究代表者は、Public Choice投稿論文における理論整備や収集されたデータを用いた指標作成に時間を取られ、データ収集を基本的にはRAの分担とせざるを得なかった。最終年度である2024年度については、研究代表者もデータ収集の一部を担うことや、週1回勤務を2回にするなど、データ収集の推進を考えている。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] <研究論文>The Malapportionment-Generating Process in Latin America: A Decomposition Analysis of Electoral Inequality in Argentina, Brazil, and Chile2023

    • 著者名/発表者名
      Yuta Kamahara
    • 雑誌名

      常盤台人間文化論叢

      巻: 9 号: 1 ページ: 53-73

    • DOI

      10.18880/00015179

    • URL

      https://ynu.repo.nii.ac.jp/records/12532

    • 年月日
      2023-03-25
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] Who Is Counted? The Debate on the (In)Different Selection of the Population Figure in Measuring Malapportionment2022

    • 著者名/発表者名
      鎌原勇太・和田淳一郎
    • 学会等名
      日本選挙学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Who Is Counted? The Debate on the (In)Different Selection of the Population Figure in Measuring Malapportionment2022

    • 著者名/発表者名
      Yuta KAMAHARA & Junichiro Wada
    • 学会等名
      日本選挙学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [備考] Yuta Kamahara Dataverse

    • URL

      https://doi.org/10.7910/DVN/Z5YBAI

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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