研究課題/領域番号 |
21K01333
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
西川 賢 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (10567390)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | ポピュリズム / テキスト分析 / アメリカ政治 / 民主主義 / 人民党 / アメリカ大統領選挙 / コーパス / 計量テキスト分析 |
研究開始時の研究の概要 |
19世紀アメリカ合衆国には、「人民党」という政党が存在した。先行研究は同党がアメリカ民主主義を劣化させたのか否かという説を巡って対立してきた。先行研究は個別の政治家の特定時期の言動のみに注目する歴史学の研究であり、政治学的手法による研究は存在しなかった。対して、本研究はテキスト分析と事例研究を組み合わせる手法で人民党の政治家を包括的に研究することで、先行研究の見解を再検討し、新たな知見を見出す。
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研究成果の概要 |
本研究プロジェクトの具体的な成果としては、19世紀の人民党から出馬した大統領候補全員の文書データ、残存する人民党議員の文書データ、民主党・共和党の大統領候補の選挙文書の全データ、そして社会党のユジン・デブスの文書データの全てを収集することができた。このような網羅的なコーパスはアメリカにも存在しない。加えて、19世紀アメリカ人民党に関する先行研究を整理し、研究課題を抽出した。それを予備的なテキスト分析で分析した本研究の予備的成果を書き上げ、アメリカ政治学会のプレプリント・サーバーにアップした。それをもとにSPSA、MPSA、APSAといった国際学会で報告し、専門家から有益なコメントを得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は19世紀の人民党がアメリカ民主主義の革新者だったのか、それとも民主主義の撹乱者だったのかという論争について、新角度から研究するものである。近年のアメリカでは、ポピュリズムの台頭とそれがアメリカ民主主義に与える(悪)影響が様々に議論される。長年の論争に一石を投じることを通じて、本研究は最近のポピュリズムをめぐる議論にも貢献する。また、現代政治分析の枠組みを用いる研究であるため、他時代・他地域のポピュリズムとの比較も可能であり、比較政治研究としてのインパクトも大きい。ポピュリズムが現実政治に与える影響が議論される現在、本研究で得られる知見は現実政治分析・政策形成への波及効果も期待される。
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