研究課題/領域番号 |
21K01361
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
柄谷 利恵子 関西大学, 政策創造学部, 教授 (70325546)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 国際移動 / 国籍 / 英国 / 歴史性 / シティズンシップ / 国籍剥奪 / 重国籍 / 難民 / 第3国定住 / 入国管理政策 / 国籍政策 / 庇護政策 |
研究開始時の研究の概要 |
人類の歴史は国境を越えるヒトの移動の歴史でもある。にもかかわらず、ヒトの国際移動は、国家にとっての「問題(a problem)」とみなされがちである。本研究ではそのような固定観念の呪縛にとらわれずに、ヒトの国際移動をめぐる政策(入国管理政策から国籍政策まで)を一体として扱うための枠組み構築を目指す。具体的には、英国の入国管理・庇護・国籍政策の歴史的変容を、多様な移動性への対応と管理の観点から評価・検討する。
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研究成果の概要 |
本研究の成果としては以下の通りである。まず研究業績としては、過去3年間で、単著論文を4本発表し、研究報告を4回(国際ワークショップ2回、国内での学会報告2回)実施することが出来た。 本研究が検証したのは主に次の3点である。第1に、国際ワークショップでは1914年から第2次世界大戦終了までの戦間期を、第2に国内の学会報告及び執筆論文では庇護政策を、さらに第3点として国籍政策の現状を検討した。結果として、英国を取り巻く外的要因が成員形成に与える影響が内的要因と比べて軽視されてきた点を明らかにし、国内および国外からの多様な要因が成員のあり方に継続的に影響を及ぼしていることを論じた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国家の構成員の決め方、つまり入国管理・国籍制度に関する先行研究では、国家の統治機構や歴史・文化的背景といった内的要因が重視される一方で、国家を取り巻く外的要因が成員形成に与える影響は見過ごされがちである。本研究では、英国をとりまく国際環境が、英国の政策変容に密接に関わっていたことを論じた。国家と成員とのつながりは固定的で永続的なものと理解されがちである。しかし現実には、国内および国外からの多様な要因が、国家と成員の関係および成員のあり方に継続的に影響を及ぼしている。庇護政策においても、各国に政策立案・運用は難民レジームの変容及び難民レジームの抱える問題と密接に関連していることがわかった。
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