研究課題/領域番号 |
21K01364
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岩谷 將 北海道大学, 大学院公共政策学連携研究部, 教授 (80779562)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 国共関係 / 西部中国戦線 / 日米交渉 / 四川作戦 / 日中戦争 / 太平洋戦争 / 国民党 / 共産党 / 日本軍 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は太平洋戦争下の日中戦争について、日中双方の史料に基づいて内実を明らかにするとともに、英米ソ等の史料を用いることにより、太平洋戦争が日中戦争に与えた影響ならびに日中戦争が太平洋戦争に与えた影響を双方向的に理解することを目指す。これにより、日中戦争が持つ日中二国間の戦争としての性格と世界戦争の一部を構成する戦争としての性格それぞれを明らかにし、これまで等閑視されてきた太平洋戦争時期の日中戦争の重要性と意義を明らかにする。
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研究実績の概要 |
第三年度にあたる本年は、昨年度実施できなかったアメリカおよびイギリスにおいて調査をおこない、本研究に必要な史料を収集する予定であったが、研究の過程において、日中戦争期の中国共産党の動向に対する理解が重要かつ不可欠であるとの認識にいたり、本研究を基課題として国際共同研究強化(A)「太平洋戦争下の日中戦争―中国共産党の抗戦とその実態」を申請し、年度の後半において主として本課題に従事した。そのため、アメリカおよびイギリスにおける調査は次年度に繰り越し、台湾において当初の第三年目の課題である1944年から1945年にかけての太平洋戦争下における日中戦争について検討をおこなった。 具体的には雲南省等の西部中国戦線のほか、ソ連の対日参戦問題、国共関係などについて分析をおこなった。とくに中国共産党関係については台湾滞在中に中央研究院近代史研究所所蔵の法務部調査局の史料や国立政治大学図書館社会科学資料中心所蔵の中国国民党党史館資料のうち中国共産党関係資料を積極的に収集し、分析をおこなった。 成果については、第二年度に防衛省防衛研究所主催「戦争史研究国際フォーラム」において報告した「蒋介石と対米開戦―情報と戦略」を取りまとめて公刊したほか、本研究の前段にあたる部分について、『盧溝橋事件から日中戦争へ』と題し公刊した。今年度についてはアメリカおよびイギリスにおける調査を見送ったことから、第二年度の課題とした1942年から1943年にかけての外交政策、および第三年度の課題である西部中国戦線における英米の動向についてはアメリカおよびイギリスでの史料収集を待って成果として刊行する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初予定していたアメリカ、イギリスにおける本研究に必要な期間の史料収集が、後ろ倒した本年度も実施することができなかったことから、研究期間を延長した。したがって、全体の進捗としては遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、できるだけ早い時期にアメリカ、イギリスでの史料調査と収集を実施し、それらを過年度の研究成果に加えるとともに、研究全体の取りまとめに注力する。
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