研究課題/領域番号 |
21K01378
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
李 鍾元 早稲田大学, 国際学術院(アジア太平洋研究科), 教授 (20210809)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 地域主義 / 一帯一路 / 東アジア共同体 / 上海協力機構 / 北方政策 / 中韓関係 / 日中韓 / 日米韓 / 中朝関係 / 韓国外交 / 朝鮮半島 / 北朝鮮 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「一帯一路」をはじめ、中国の東アジア地域戦略の中で朝鮮半島がどのように位置づけられ、また、朝鮮半島の南北(韓国と北朝鮮)はどのように対応しているかについて、歴史的経緯に関する実証的な解明とともに、政策論的な観点からの分析を行うことを目的としている。その際、「地域主義外交」という概念を提示し、中韓・中朝の二国間関係にとどまらず、各国がどのような地域協力枠組みを構想し、推進しているかに焦点を合わせる。それによって、「ユーラシア」や「東アジア」、「アジア太平洋」、「インド太平洋」などの地域概念をめぐる各国の政策を政治・安全保障や経済など多角的な観点から総合的に考察する。
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研究成果の概要 |
本研究では、中国と朝鮮半島の南北(韓国と北朝鮮)の関係について、「地域主義外交」、すなわち各国の地域枠組みに関する外交戦略の観点から、実証資料に基づく政策論的な分析を行った。 その結果、1)近年、韓国と中国はそれぞれミドルパワー外交や大国外交の一環として地域枠組みの構想を推進している、2)両国の地域主義外交は連携と競合、協力と対立の両面を持っている、3)韓国の場合、「北方政策」の志向性を継承する政権がより中国の地域枠組みに積極的である、4)北朝鮮の場合、対中関係の重要性にも拘わらず、一帯一路など中国の地域協力枠組みに消極的である、などを確認することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
まず、学術的には、従来主として二国間関係を中心に分析されてきた中国と韓国および北朝鮮との関係について、地域主義外交という視点を用いたことである。中国の「一帯一路」構想の事例が示すように、近年、地域枠組みの構築が外交戦略が重要な争点になってきており、その分析には、様々な地域構想の間の相関関係や相互作用に注目する必要がある。 政策論的には、中国の朝鮮半島の南北(韓国と北朝鮮)に対する外交において、包括的な地域構想を手段として位置づける傾向があり、そのような視点での分析が肝要である。「中朝露」関係の行方を考える上で、中国の地域構想に対する北朝鮮の対応を歴史的な文脈で解明することは重要である。
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