研究課題/領域番号 |
21K01445
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
清水 隆則 兵庫県立大学, 社会科学研究科, 准教授 (90582982)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 国際的なアウトソーシング / イノベーション / 失業 / 経済厚生 / プロダクト・サイクル / アウトソーシング |
研究開始時の研究の概要 |
先進国から発展途上国への生産工程のアウトソーシングの進展がそれぞれの国の居住者に利益をもたらすかどうかは、多く人々にとって重要な関心事となっている。上記の点を明らかにするために、先進国がイノベーションによって財の設計図を生み出し、後に国際的なアウトソーシングによって発展途上国に生産工程の一部を移転するというプロダクト・サイクルモデルを構築し、アウトソーシングの増加がそれぞれの国の居住者の経済厚生に与える効果を調べる。
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研究実績の概要 |
2022年度の研究発表を踏まえて、研究論文を改訂し、失業が存在する状況下で国際的なアウトソーシングの進展がイノベーション、先進国と発展途上国の経済厚生、労働市場に与える効果をまとめた。発展途上国において失業が存在するケースでは、先進国から発展途上国へのアウトソーシングの増加は、発展途上国の雇用、イノベーションを増加させ、先進国と発展途上国の間の所得格差を減少させる。イノベーションによる品質の上昇幅が十分大きければ、両国の経済厚生が改善する。アウトソーシングの増加によってイノベーションが増加するという結果は、完全雇用モデルと同様であるが、結果が生じる経路が異なる。発展途上国において失業が発生しているケースにおいては、先進国の賃金率の減少によってイノベーションのコストが減少し、イノベーション活動が活発化する。それに対して、完全雇用モデル(Glass and Saggi (2001))においては、アウトソーシングの増加によって先進国の相対賃金が減少し、財を販売して得られる利潤が増加する。そのため、イノベーションのインセンティブが増加する。メインのモデルは発展途上国において失業が発生するが、先進国において失業が発生するケースも分析した。厚生分析などにおいて、結果が明確でない部分は数値計算を行った。今後英文校正を行ったうえで海外の学術雑誌に投稿する予定である。 【参考文献】 Glass, A. J. and K. Saggi (2001)"Innovation and Wage Effects of International Outsourcing" European Economic Review 45, 67-86.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度に行った学会報告を踏まえて、研究論文の改訂を行い、論文を完成させた。しかしながら、英文校正を行い、海外の学術雑誌に投稿する投稿する段階までは到達していない。
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今後の研究の推進方策 |
研究論文を英文校正にかけたうえで、海外の学術雑誌に投稿する。
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