研究課題/領域番号 |
21K01449
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 武蔵大学 |
研究代表者 |
松川 勇 武蔵大学, 国際教養学部, 教授 (50287851)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 世代重複モデル / 環境クズネッツ曲線 / 経済発展 / 生産自動化 / 経済成長 / 環境教育 / カーボンプライシング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、太陽光・風力などの再生可能エネルギーの普及と経済成長の両立を実現する方策としてカーボンプライシングと環境教育を取り上げ、長期的な観点から両者の望ましい組み合わせを明らかにする。パリ協定における温室効果ガスの排出削減目標を実現する方策としてカーボンプライシングに対する関心が高まっているが、経済面への悪影響も懸念される。しかし、環境教育との適切な組み合わせを適用して将来世代の再生可能エネルギーに対する選好を高めることによって、持続可能な経済成長の実現が期待される。
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研究実績の概要 |
本年度は需要面に焦点を当て、世代重複モデルをもとに経済発展と環境の質のトレードオフを分析し、経済成長と環境汚染の動学的な相互関係を明らかにした。具体的には、環境の質の改善を目的とする投資を世代重複モデルに明示的に取り入れたJohn and Pecchenino (1994)の動学モデルを用いて、持続可能な経済発展を実現する方策に関する検討を行った。温暖化をはじめとする地球規模の環境問題の影響が懸念される中で、持続可能な経済発展の実現は、先進国・途上国双方にとって喫緊の政策課題となっている。持続可能な経済発展の在り方を検討する際、しばしば「環境クズネッツ曲線」が取り上げられる。環境クズネッツ曲線は、経済成長と環境汚染の関係を逆U字型の曲線によって表したものである。経済規模が比較的小さい段階では、経済成長に伴って環境汚染が深刻化する。これに対して、経済が成熟段階に達すると環境汚染が抑制される。環境クズネッツ曲線については今日まで膨大な実証研究が展開されてきた。本年度の研究では、これらの実証研究の背後にある理論的なメカニズムを明らかにした。動学モデルの分析からは、経済発展の初期段階においては環境汚染が深刻化するが、経済成長に伴って環境改善のための投資が増加し、環境の質が向上する点が明らかになった。この結果は、経済成長と環境汚染の関係を逆U字型の曲線によって示した環境クズネッツ曲線と整合しており、持続可能な経済発展を達成する上で環境改善のための投資を促進することが重要である点を示唆している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、国際エネルギー経済学会パリ大会への参加を予定していた。しかし、学会が2025年開催へ変更されたため、参加することが困難になった。このため、当初の研究計画に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題を当初の研究計画から1年延長し、来年度は需要面の研究を進める。具体的には、地球温暖化などの環境問題を左右する化石燃料および再生可能エネルギーなどに対する需要に焦点を当てて、エネルギー価格および経済成長などの要因がエネルギー需要に及ぼす影響を検討する。研究を推進するうえで参考となる資料の収集を進めるため、国際学会へ参加する予定である。
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