研究課題/領域番号 |
21K01459
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
内田 秀昭 三重大学, 教育学部, 准教授 (20452724)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 内生的経済成長 / 企業の異質性 / 貿易自由化 / 移行動学 / 動学的安定性 / 自由貿易 / イノベーション / 安定性条件 |
研究開始時の研究の概要 |
経済成長率の低迷が続いている日本経済にとって生産性の上昇は喫緊の課題である。内生的成長理論は、蓄積された既存の知識ストックが新しい知識の創出に寄与することで持続的な生産性成長が達成されることを示している。また、多くの貿易理論は貿易自由化が長期的に経済の資源効率を高めるという結論を導いているが、短期的には産業構造の転換が痛みを伴う可能性も排除できない。本研究は内生的成長モデルに基づき貿易自由化政策が短期的・長期的に経済成長率や経済厚生に与える効果を明らかにすることを目的としている。
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研究成果の概要 |
研究成果を「Dynamics, Stability, and Openness in an Endogenous Growth Model with Firm Heterogeneity」という題目の論文にまとめ、2022年6月~7月にアメリカ合衆国オレゴン州ポートランドで開催された国際カンファレンスで研究発表を行った。そこでの意見を参考にして修正したものを国際ジャーナルに投稿中である。また、2022年12月には中国湖南省の長沙理工大学で開催された国際カンファレンスにおいて、本課題のテーマに基づく内容の招待講演を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、企業の生産性の違いに注目し、貿易自由化がより生産性の高い企業に生産要素の集中をもたらすという新新貿易理論の帰結と蓄積された知識ストックが新たな知識の創出に寄与することで持続的な成長がもたらされるとする内生的成長理論の考えを統合することで、自由貿易政策を経済成長の観点から分析することを可能としている。 特に、長期的な定常状態のみという限定された先行研究の分析に対して、本研究ではどのような条件の下で定常状態に収束するのか、定常状態に十分近づくにはどれだけの期間を要するのか、定常状態に収束までの移行経路上での政策効果を明らかにし、国際経済における政策分析の改善に貢献した。
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