研究課題/領域番号 |
21K01466
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
竹田 陽介 上智大学, 経済学部, 教授 (20266068)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | サプライチェーン / ネットワーク / 不完備契約 / プリンシパル‐エージェント / 暗黙知 / ターンパイク・モデル / 履歴効果 / 複数均衡 / サプライ・チェーン / Stag hunt game / 社会学習 / 自動車部品サプライヤー / 安定性 / 新型コロナウィルス |
研究開始時の研究の概要 |
グローバル経済を牽引してきたサプライチェーン(SC)システムが新型コロナウィルスの感染拡大により寸断の危機にある.ポストコロナ危機の今後,競争政策として感染症に対するSCシステムの安定性を定量化する必要がある.本研究は,Stag hunt gameの構造を用いてSCシステムの動学的ネットワーク・モデルを構築する.そのモデルに感染症流行のSIRモデルを接合し,感染症とSCネットワークの間の相互連関を扱い,感染症に対するSCシステムの安定性条件を導出する.個別企業レベルのデータを用い,モデルの構造推定を行い,新型コロナウィルスの感染拡大に対するSCネットワークの安定性について実証的に示す.
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研究実績の概要 |
第一に,サプライチェーン・システムが有すると考えられる理論的な性質に関して,研究協力者の張燁明氏と共同しながら,これまで様々な理論的な視点から考察してきた.現在のところ,以下の点が明らかになっている. (1)サプライチェーンのネットワークを不完備契約の下でのプリンシパル‐エージェント関係として捉え,関係特殊的な「暗黙知」に着目する. (2)企業同士がマッチングする機会が周期的に訪れるターンパイク・モデルにおいて,エージェント企業が関係解消の履歴の評判から市場から退出させられる可能性から,閾値を境に定常均衡が動学的に分化する履歴効果が生まれる. (3)複数均衡のうち,稠密なサプライチェーン・ネットワークの下では,より高い経済厚生がもたらされる一方,関係が断絶した後に修復する速度が遅くなるというトレードオフが見られる. 第二に,上記理論モデルに関連する研究のうち,「文化的進化」に関する哲学的,歴史的あるいは数学的な文献を渉猟,精読し,理論モデルの発展の可能性について考察してきた. 第三に,日本の自動車部品産業に関して行ってきた実証分析を集めた著作集Information Agglomeration of Japanese Auto Parts Suppliers (SpringerBriefs in Economics, coauthored with Ichihiro Uchida)の出版が延期されたため,その対応を行ってきた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
サプライチェーン・システムの理論モデルの完成に向けて,これまで上智大学大学院博士後期課程の張燁明氏に研究協力をもとめてきたが,一般企業への就職のため作業の中断を余儀なくされたため.
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今後の研究の推進方策 |
上記の理論モデルを提示した論文を執筆する.代替的なデータを探し,理論モデルの含意について実証分析を行う.サプライチェーンの安定性について,政策提言を行いたい.
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