研究課題/領域番号 |
21K01529
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07050:公共経済および労働経済関連
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
釜田 公良 中京大学, 経済学部, 教授 (50224647)
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研究分担者 |
平澤 誠 中京大学, 経済学部, 教授 (50706801)
佐藤 隆 下関市立大学, 経済学部, 准教授 (90235359)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 環境外部性 / 人口 / 教育 / 遺産 / 所得格差 / 最適政策 |
研究開始時の研究の概要 |
環境,人口,教育,所得は複雑に絡み合っている.本研究では,環境水準・出生数・教育投資・所得格差の間の相互作用を理論的に明らかにする.そして,現代社会が直面する環境悪化・少子化・所得格差拡大・教育格差拡大という現象が発生する理論的枠組みを構築する.その下で,こうした問題を解決するための環境,育児,教育などに関する政策を総合的にデザインする.これらの相互作用のメカニズムを解明した上での最適政策のデザインは,社会的にもきわめて重要であり,本研究の最終的な目的である.
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研究実績の概要 |
さまざまな経済活動が環境に影響を与えうるが,経済主体はそれを十分に認識しておらす、多くの選択変数が外部性による歪みを伴う。本研究では、こうした環境外部性の下で、環境・出生数・教育投資・世代間所得移転・所得格差の間の相互作用を明らかにし、それに基づいて社会的最適を達成するための政策的枠組みを提示する. 2022年度においては、外部性のタイプ(生産外部性,消費外部性),および,外部性の程度(経済行動が環境に及ぼす影響の認識度)の違いに着目した分析を行った。個人(親)は自分の消費行動が環境に影響を与えうるということについての認識度はある程度高いが,子への教育投資が来期の生産を通じて環境に与える影響に関する認識度は低いと仮定し、家族経済モデルを構築した。それを用いて、教育投資の過剰性・過少性を含む市場均衡の性質と教育補助/税を含む最適政策について分析を進めているところである. また、親の子への遺産と子の居住地選択を考慮した分析にも着手している。戦略的遺産動機を持つ親と(自立した)二人の子を含む家族において、親がどのように二人の子の間で遺産を分割し、それぞれの子が居住地をどこに決めるか(親と同居するか別居するか、別居する場合の親の居住地と自分の居住地の距離の選択)に関する理論モデルを構築し、遺産分割のパターンと家族の居住地のパターンの関係について検討を行っている。遺産は物的資本の原資となり、われわれの過去の研究(Hirazawa, M.,Kamada, K., Sato, T., Environment and Development Economics, 2019)におけるように環境外部性を伴う可能性があるので、今後、環境もモデルに導入していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍による出張の自粛のため、他大学に所属する研究分担者との対面での研究打合せが2023年3月まで実施できなかった。オンラインでの打合せによって研究を進めてきが、研究分担者とは長年にわたり対面の打ち合わせの中で共同で研究を進めるスタイルをとってきたため、十分に効果的な連携がとれないでいた。現状では対面での打合せが可能になっているので、今後は進捗の後れを取り戻すべく研究計画を実行していきたい。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度においては、教育投資を導入した家族経済モデルを用い、環境に対する消費外部性と生産外部性を同時に考慮することによって,その間での環境認識度の違いに焦点を当てた分析を推進する。市場均衡解と社会的最適解を導出し、その比較を行う。さらに社会的最適解を達成するための政策デザインを検討する。分析方法については、まず解析的分析を行い、さらに数値分析を行う。 また、遺産分割と居住地選択について、現在行っている解析的分析をさらに進め、遺産分割と居住地パターンに関する結果を導出する。その後、モデルに環境を導入して、居住地選択との相互作用を伴う遺産行動が環境に及ぼす影響を検討する。 進捗の遅れを取り戻すべく、2023年度においては、出張の回数を当初の計画より増やす予定である。
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