研究課題/領域番号 |
21K01571
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
秋永 利明 常葉大学, 経営学部, 准教授 (60286606)
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研究分担者 |
青木 恵子 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 准教授 (10546732)
赤井 研樹 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (20583214)
工藤 隆則 摂南大学, 理工学部, 講師 (80736695)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 期待形成 / 市場実験 / ミスプライシング / 実験資産市場 / 集合知 / 価値と価格の乖離 / 行動ファイナンス / 実験経済学 / バブル |
研究開始時の研究の概要 |
市場は、情報を効率的に折り込み適正な価格を形成するのか、それともバブルの発生・崩壊のように、しばしば暴走するものなのか? 市場はどのような場合に効率的となり、いかなる条件ならば「根拠なき熱狂」を示すのかが分からなければ、経済学の市場理解は断片的で統合が不十分なままである。本研究では、実験室実験・アンケート調査・コンピュータシミュレーションを併用して、市場メカニズムの統合的理解を目指す。
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研究実績の概要 |
4セッションの実験を行う。ファンダメンタルズの変動パターンを変化させて、市場価格のファンダメンタルズ価格への収束を調べる。ファンダメンタルズが単調増加する場合の方が、一定で変化しない場合よりも、市場価格がファンダメンタルズ価格をより良く反映するのではないかという憶測につながる結果を得た。ファンダメンタルズが単調増加の実験セッションでは、市場価格がファンダメンタルズ価格に非常に良く収束する場合があったが、それなりに収束するもだけの場合もあった。収束が悪いセッションについては、実験後のアンケートから推察して、被験者が市場取引の仕組みを十分理解していないことが、疑われた。
いずれの実験セッションでも、市場価格がァンダメンタルズ価格より低くなる傾向が見られたが、この傾向は以前から見出されていたもので、Akinaga et al. (2023, JEIC Volume 18, pages 491-532) でも報告済みである。今回は、こうした下方バイアスが修正されるメカニズムの一端が見出されたわけだが、追試を重ねる必要がある。ファンダメンタルズが単調増加する場合の方が、単調減少の場合に比べて適正な価格が形成されやすいことは、Smith et al. (1988, Econometrica Volume 56, pages 1119-1151) から派生した諸々の実験でも見出されている。が、Smith et al. (1988) においてはファンダメンタルズが被験者に既知の確率分布であるのに対して、我々の実験では球を詰めた瓶がファンダメンタルズであり、確定的であるものの被験者にとって未知の値になっている。ファンダメンタルズの設定が根本的に異なる実験の双方で、類似の傾向が確認されれば、市場メカニズムに関する重要な知見につながる可能性がある。
なお、アンケート調査については、その質問内容について検討を続けたが、実験結果との対応関係について検討の余地が残ったままである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
人を対象とする研究に関わる倫理審査の手続きに手間取り、追加実験への着手が遅れた。そのため、コロナ禍での進行の遅れを取り戻すに至らず。
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今後の研究の推進方策 |
ファンダメンタルズ一定の設定での実験を、さまざまなファンダメンタルズの値について調べる。
ファンダメンタルズが単調増加する場合については、市場価格のファンダメンタルズ価格への収束の良さを左右する要因を特定して行く。
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