研究課題/領域番号 |
21K01580
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
山本 周吾 立教大学, 経済学部, 准教授 (70593599)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 国際資本移動 / ドル調達コスト / MMF / コロナ・ショック / カバー付き金利平価 / グローバル流動性 / 邦銀の海外進出 |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナ危機でドル調達コストが高騰したが、FRBによる緊急ドル支援は記憶に新しい。2007年の世界金融危機以降、グローバル流動性の供給源は銀行からドル建て債券に移行した。同時に、邦銀のドル調達が不安定になった。本研究では、グローバル流動性のアベイラビリティに着眼して、ドル調達コストの高騰について検証する。具体的には、1980年代のバブル経済の時期では、ドル建て債券の発行能力を有していたが、現在はそれが失われている。その結果、邦銀は不安定な米国短期金融市場と為替スワップ市場への依存度を強めたのではないか。本研究ではこの独自の仮説を検証し、邦銀の海外展開に向けての新たな政策を提言する。
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研究実績の概要 |
入手済みのデータベースを利用して実証分析を現在進めている段階である。データベースの容量は非常に大きくビッグデータでもあるので、分析には様々な角度から試行錯誤しながら進めている。 同時に、ビッグデータであるので、データが非常に詳細で、どの経済主体が、何時、どのような手段(レポ、コマーシャル・ペーパー(CP)、譲渡性預金(CD)等)で、資金調達をおこない、どのファンドがそれを購入したか、という詳細な情報を得ることができる。このため、この科研の研究課題である「邦銀のドル調達問題に着眼したグローバル流動性の不安定性の解明」を解明するために、必要なデータを入手することができた。 特に、実証分析の期間に2020年3月のコロナ危機の前後の期間を含めることによって、予期せぬショックがファンドの行動、資金調達者の行動、資金調達の手段、利回り等に及ぼした効果を、明らかにすることは非常に重要な意義がある。現在、この課題に取り組むことを通じて、邦銀のドルの調達状況について、解明することを試みている。2023年の後半にはディスカッション・ペーパーを公開することを視野に研究を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データベースを入手して、データを整理する作業が終了した。また、ビッグデータであるので、エクセルを使用した分析はできないので、統計ソフト”R”を使用して解析を進めている。この統計ソフトである”R”の取り扱いにも慣れてきて、自由自在にデータを扱うことが可能になった。今後は、実証分析を試行錯誤する段階まで進展したので、「おおむね順調に進展している」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策は、データベースを統計ソフトである”R”を使用して、ビッグデータを取り扱うノウハウを確立したので、このノウハウを基に分析を進めている。2023年の後半にはディスカッション・ペーパーを公開して、海外の査読付き雑誌に投稿することをおこなっていく。
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