研究課題/領域番号 |
21K01584
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
鶴田 大輔 日本大学, 経済学部, 教授 (40422589)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 企業金融 / 中小企業 / 信用保証制度 / 銀行融資 / 中小企業金融 / コロナショック |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は2020年に発生した新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経済ショック(コロナショック)が、中小企業の経営状況や資金繰りにどのような影響を与え、それに対応して中小企業がどのように資金調達を行ったのかを、実証的に明らかにする。また、2020年にコロナショックの発生に伴い拡充された中小企業向け信用保証制度についての実証分析を行う。ショック時の信用保証制度は資金制約に直面している中小企業の資金調達環境や資金繰りを改善する一方、リスクが高く退出すべき企業への融資を促すため、市場の新陳代謝を阻害する可能性がある。本研究では、両効果に注目し、コロナショック時の信用保証制度の政策評価を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は2020年に発生した新型コロナウイルス感染症拡大や緊急事態宣言に伴う経済ショック(コロナショック)が、中小企業の経営状況や資金繰りにどのような影響を与え、それに対応して中小企業がどのように資金調達を行ったのかを、大規模な企業レベルのデータベースを用いて明らかにすることである。また、2020年にコロナショックの発生に伴い拡充された中小企業向け信用保証制度についての実証分析を行うことも目的としている。ショック時の信用保証制度は資金制約に直面している中小企業の資金調達環境や資金繰りを改善する一方、リスクが高く退出すべき企業への融資を促すため、市場の新陳代謝を阻害する可能性がある。本研究では、両効果に注目し、過去の政策効果と比較しながら、コロナショック時の信用保証制度の政策評価を行う。 令和4年度の主な研究の概要は以下の通りである。第一に、過去のショック(リーマンショック)に焦点を当て、中小企業の資本構成の調整について実証的に分析を行った。その結果、リーマンショック後に中小企業の資本調整機能が弱まていることを明らかにした。論文は海外査読付き雑誌Accounting and financeに受理され、公表された。第二に、リーマンショックに焦点を当て、どのような中小企業が資金繰り悪化を受けて、資金調達を積極的に行っていたのかを明らかにした。本分析結果をまとめた論文を、海外査読付き雑誌に投稿し、現在審査中である。第三にコロナショック時の中小企業の資金調達行動について分析を行った。分析結果を令和5年度中にまとめ、論文として公表する方針である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度に論文1本(Do Small Businesses Adjust their Capital Structure? Evidence from the Global Financial Crisis in Japan)が査読付き雑誌に受理され、論文1本(Bank Loans, Trade Credit, and Liquidity Shortages of Small Businesses during the Global Financial Crisis)を海外査読付き雑誌に投稿した。コロナショックに関する分析も問題なく進展していることから、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は未公表の論文を積極的に研究会等で報告し、研究会でのコメントを踏まえて、計量分析手法および論文の構成等の改訂を行う。そのうえで、海外の学術雑誌に投稿を行い、研究成果を外部に公表する方針である。
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