研究課題/領域番号 |
21K01625
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山崎 喜代宏 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (40551750)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 製品開発 / 価値次元 / 反復可能性 / プロセス解明 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、連続的に価値次元転換が起きるメカニズムの論理を解明するために、研究方法として仮説構築のための探索的な事例分析を採用する。事例分析を通して、繰り返して価値次元の転換を実行できる開発プロセスや製品戦略、組織能力について考察する。既存企業が連続的に価値転換を行うメカニズムを解明することで、コモディティ化に苦しむ企業に対して、理論的・実践的貢献をしたい。
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研究実績の概要 |
本研究は、連続的に価値次元転換が起きるメカニズムの論理を解明するために、研究方法として仮説構築のための探索的な事例分析を採用する。事例分析を通して、繰り返して価値次元の転換を実行できる開発プロセスや製品戦略、組織能力について考察する。既存企業が連続的に価値転換を行うメカニズムを解明することで、コモディティ化に苦しむ企業に対して、理論的・実践的貢献をしたい。 当該年度は、前年度に行った探索と活用、両利きの経営の先行研究の整理に続いて、その知見を基に、概念モデルの開発とその精緻化に注力した。その概念モデルの開発では、先行研究で十分に議論されてこなかった動態的な視点から、企業が行う探索と活用という学習活動と、その2つの学習活動を同時に実現するために必要な組織的なアプローチ-構造的アプローチと文脈的アプローチ-について考察を重ねた。そして、これまでの先行研究で十分な議論が行われてこなかった動態的な視点から、組織のフロントラインの役割やその変化を捉えられる概念モデルを創出した。 加えて、本研究で構築していく概念モデルを実証するための経営事象の検討を行った。複数の事例を分析し、そのなかで、概念モデルをより端的に捉えられる経営事象の選定を行った。その過程では、概念モデルの開発時には想定していなかった、より複雑な事例があることが明らかになり、その事例を分析・考察する中で、よりリッチな理論的・実践的インプリケーションが得られる可能性があることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究期間の2年目であり、前年に行った研究を継続して行った。前年に行った関連する理論領域の先行研究レビューから、新しい概念モデルを創出し、今後の実証研究に向けた素地づくりを主として行った。 また、概念モデルがある程度形成できたため、その後の実証研究を行うための経営事象の検討を行った。当初想定していた経営事例に加え、それ以外の複数の事例について、情報やデータを集め、事例分析の基礎的な整理を行った。その結果、想定していた事例よりも、概念モデルをより充実したものへしてくれるだろう経営事象を見つけることができた。その事例分析によって、より複雑でリッチな理論的・実践的インプリケーションが得られると期待されるため、来年度以降の研究へつなげていきたい。 当初に想定していた事例に加え、複数の事例の分析・考察の可能性を探ったため、想定したよりも時間がかかったが、その事例の選定によって、今後の研究の方向性がより明確になったと考えられるため、本年度の研究の進捗状況は、おおむね順調に進展していると評価できると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
先行研究のレビューを通じて、本研究課題の中心となる概念モデルが構築できたと考えている。そして、複数の経営事象の検討を通じて、今後実証分析を行う際の、対象事例を選定することができた。したがって、今後の研究は、実証研究を中心に行い、その過程では、理論と事例との往復運動のなかで、概念モデルの精緻化と理論的・実践的インプリケーションの創出を目指していきたい。
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