研究課題/領域番号 |
21K01665
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
吉田 忠彦 近畿大学, 経営学部, 教授 (20210700)
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研究分担者 |
山田 雄久 近畿大学, 経営学部, 教授 (10243148)
東郷 寛 近畿大学, 経営学部, 准教授 (10469249)
後 房雄 愛知大学, 地域政策学部, 教授 (20151855)
團 泰雄 近畿大学, 経営学部, 教授 (60298502)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | コレクティブ・インパクト / バックボーン組織 / 支援組織 / 支援システム / 組織動態 / 動態モデル / 中間支援組織 / コレクティブインパクト / 地域コレクティブインパクト / コミュニティ支援 |
研究開始時の研究の概要 |
さまざまな変化にさらされる地域社会を支えるためのコレクティブ・インパクトとそのバックボーン組織がどのように形成されていくかを分析するために、一定の成功が認められるケース(①)、失敗したと思われるケース(②)、これから進むケース(③)の3つを詳細に分析する。それらのケースはワンショットではなく、5年から10年程度の期間の動態の観察を基本とする。 それらのケースの分析を踏まえ、支援施策や実践に向けての含意を持つ動態モデルの構築を目指す。モデル構築については、社会学的制度理論、アクターネットワーク理論など、関係性や動態を分析する視点を持つ最近の理論動向を踏まえる。
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研究実績の概要 |
コレクティブ・インパクトがどのように形成され、そしてその姿を変えていくかをモデル化することを試みる研究のために、文献調査によって先行研究を分析するとともに、実際のコレクティブ・インパクトに該当するケースについていくつかのケース調査を行なった。 先行研究については、主にスタンフォード大学を中心としたアメリカにおける研究をレビューし、それが静態的な分析に止まっている点を確認し、組織間関係論や組織変動論、さらには社会運動論に関する先行研究についてもレビューした。それらについての中間報告は、論文にまとめ公刊した。また、一部は書籍として刊行した。 一方、実際のケースについての研究は、まだ本格的なコレクティブ・インパクトが日本では見られないものの、その柱とされているバックボーン組織について、NPOの中間支援組織について、日本におけるその成立過程を歴史的研究として行った。具体的には、日本における中間支援組織の先駆と目されている神奈川県の「まちづくり情報センターかながわ」(通称アリスセンター)を詳細に調査・分析した。その一部はモノグラフとして紀要に連載で発表し、理論的考察の一部は学会で報告、査読論文として掲載された。 この1年もなおコロナ感染拡大防止の観点から、調査対象としていた団体の活動自体が自粛されたりしたため、当初の調査計画を変更さざるを得なかった。しかし、ZOOMによるオンラインのインタビューを活用し、ヒアリング調査は一定の成果を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
この数年はコロナ感染拡大防止の観点から、調査対象としていた団体の活動自体が自粛されたりしたため、当初の調査計画を変更さざるを得なかった。しかし、ZOOMなどオンラインのインタビューを活用し、ヒアリング調査は一定の成果を得ることができた。 また、調査対象の団体との信頼関係を形成することができ、インタビュー以外にも貴重な資料の提供を受けることができ、資料収集が進んだ。
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今後の研究の推進方策 |
コレクティブ・インパクトへの注目度が上がっており、日本においても本格的なケースが立ち上がりつつある。こうした初期段階からの動きを観察することによって動態的な分析を行うことを目指している。 他方で、コレクティブ・インパクトの要とされるバックボーン組織については、日本で中間支援組織と呼ばれるものが類似した役割を担ってきたことから、すでに一定の活動を積み重ねてきた実績のある団体のこれまでの活動や発展または衰退の様子を観察することで、コレクティブ・インパクトやアックボーン組織の動態を組み合わせて分析することができると考えている。
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