研究課題/領域番号 |
21K01692
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 清泉女学院短期大学 |
研究代表者 |
中島 琢郎 清泉女学院短期大学, その他部局等, 講師 (50813656)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | シンジケート投資 / シンジケーション / ベンチャーキャピタル / スタートアップ投資 / スタートアップ・エコシステム / 投資家ネットワーク / ユニコーン / 社会ネットワーク分析 / ブロックモデル / CONCOR / スタートアップ / 2部グラフ / エゴセントリック・ネットワーク / カットポイント / 中心性 / ベンチャー投資 / エコシステム |
研究開始時の研究の概要 |
近年、共同投資メンバーの構成形態が及ぼす影響について関心が持たれている。しかし、これまでの研究パラダイムでは、ベンチャーキャピタル(VC)二者間の「一対関係」のみを対象としており、その「連鎖関係」を分析の射程に収めていない。VCは多数の投資機会を通じて多様なネットワークを構築していることから、ネットワーク内に波及する連鎖的な影響を俯瞰的に捉える必要がある。 そこで本研究では、国内シンジケーションにおけるVCのネットワーク構造を解明し、投資成績に及ぼす影響を明らかにする。本研究によって、本来競争関係にあるVC同士が、誰とシンジケートを組めば互いに経済的便益を享受できるのか、その指針を明示できる。
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研究成果の概要 |
本研究では、シンジケート投資におけるベンチャーキャピタル(VC)のネットワーク構造(規模、派閥、関係の強さ、中心的存在)を解明し、投資成果に与える効果を実証した。分析の結果、日本の投資家ネットワーク網は銀行系VCを中心とする大規模なコミュニティによって形成されており、その構造的特徴は「中心-周縁」構造であることが判明した。そして、投資件数の成果向上のためには、投資家間を仲介するハブとなる、もしくは既にハブの地位を得た投資家との交流が有用であることが再確認された。更に、単一のコミュニティに所属するだけでは十分ではなく、複数コミュニティ間の交流の一翼を担うことが有益である、などが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、経営学と社会学の両学術領域を横断する学際的な研究であり、VCの組成形態に関する今後の研究において、新しい道筋を拓く基盤になりうる点に学術的な貢献があると考える。一方で、社会的意義としては、自由競争原理が働く投資環境下において、誰とシンジケーションを組めば経済的便益がもたらされるのか、実務的な観点からその手掛かりを示すことができた点にある。以上の研究成果は、学会誌等を通じて公開されている。
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