研究課題/領域番号 |
21K01711
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
川本 真哉 南山大学, 経済学部, 教授 (60468874)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | MBO / 完全子会社化 / 買収プレミアム / テキストデータ分析 / 傾向スコアマッチング法 / アンダーバリュエーション / タックスシールド / フリーキャッシュフロー / テキストデータ / バイアウト・ファンド / 再上場 / アクティビズム / キャッシュアウト / 公正性担保措置 / 親子上場 / 支配株主 / 完全子会社 / 傾向スコアマッチング / 支配的株主 / 強圧性 / 私的情報 |
研究開始時の研究の概要 |
支配的株主によってMBOが実施された場合、①スクイーズアウトされる少数株主の富や②バイアウト後のパフォーマンスはいかなる影響を受けるのであろうか。海外の実証研究によれば、少数株主の富に便益を与える場合もあれば、棄損する場合もある。また、買収後のパフォーマンスに与える影響についても明瞭な結果は得られていない。そこで本研究では、類似の取引構造を持つ「完全子会社化」と比較しつつ、支配的株主によるMBOが少数株主の富や事後的なパフォーマンスに与えた影響について分析を行う。
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研究成果の概要 |
本プロジェクトでは、支配的株主によるMBO(Management Buy-outs)が少数株主への富に与えた影響についての実証分析を行った。具体的には、親会社による完全子会社化(以下、「完全子会社化」)と対比しつつ、①非公開化型MBOの実施要因、②MBOが買収プレミアムの水準に及ぼした効果に関するテキストデータ分析、③支配的株主によるMBOの事後パフォーマンスの分析、④ファミリーによるMBOのエグジットの経路に関する分析等を試みた。これらの研究成果は、学会報告を経たのち、査読読付き雑誌、国内専門雑誌、単著書籍として公表された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義として、同じファミリーでも、その世代によって非公開化、エグジットに対する態度が異なることが示された点が挙げられる。すなわち、ファミリー企業はバイアウト・ファンドと共同しての買収を選択しないとの結果が得られた。 また、株式非公開の動機、少数株主の富への影響について検証する際、公開買付届出書のテキストデータの解析する手法を採用したことも意義として挙げられる。分析の結果、MBO案件では、抜本的なリストラクチャリングを実施することを志向しているのに対し、完全子会社化案件では、親会社やグループ企業との連携を深め、グループ全体の企業価値向上を目指していることが明らかとなった。
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