研究課題/領域番号 |
21K01713
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
河 知延 近畿大学, 産業理工学部, 教授 (80346759)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | IoT / 中小企業 / イノベーション / プラットフォーム企業 / 技術普及 / 技術移転 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、IoTを導入している中小企業のイノベーション成果に影響を及ぼす要因を明らかにすることを研究目的としている。労働力の減少や競争激化によって苦境に立たされている中小企業であるが、コスト削減やイノベーションを生み出すためにIoT技術の活用が注目を浴びている。しかし、実際にIoT技術を導入しようとする中小企業は多くないだけでなく、思うような成果を出せないケースも多々見られる。IoT技術を導入して成功を収めるための要件は何であるのかを明らかにするために、IoT技術提供側の技術担当者と、IoT技術を受け入れる中小企業の担当者間で生じるコミットメントに焦点を絞り、影響を及ぼした要因を分析する。
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研究実績の概要 |
本研究は、中小企業がイノベーションを起こし、魅力ある商品やサービスを展開する上で、何が重要な要因になるのかを明らかにすることを目的としている。特に、IoT技術の導入によって生産性が高まるとの期待が寄せられる中で、生産性の向上だけでなく、イノベーションを生み出す何らかの影響を及ぼすのか否かを測定することに意義を持っている。 そのために、IoT技術の提供側であるベンダーと中小企業との間での技術のやり取りが、中小企業の組織マインドにどのような変化を及ぼすのか、また、中小企業のイノベーションに影響があるのか否かについて、中小企業やベンダー、官公庁を対象としたインタビュー調査、および、アンケート調査を通して実証的に研究する計画を立てている。 このような目的を達成するために、研究の初年度である2021年には文献調査を行い、2年目である2022年度においては、福岡県飯塚市における中小企業23社、および、飯塚市役所の経済部経済政策推進室担当者へのインタビューを実施している。 その結果として、大多数の中小企業はIoT技術の導入に金銭的、人的理由によって困難を抱えているか、あるいは、情報が届いていないということが明らかとなった。そんな中でも比較的規模が大きい中小企業は、ベンダーとの関係性の中で自社のIoTサービスを開発し、また、IoT技術提供者であるベンダーの方もIoT技術を使った新しいサービスを積極的に開発している様子を確認することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始年度である2021年度から2022年度の下旬に至るまでは新型コロナウィルスによるまん延防止等重点措置期間であったために、企業や官公庁へのインタビューが困難であり研究が少し遅れる結果となっている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度においては、コロナ対応に配慮しながら、飯塚市だけでなく、福岡県や関東地域の中小企業、および、ベンダーや官公庁へのインタビューを実施する。また、国内外の中小企業とベンダーとの関係の特徴を明確化するために、海外での取り組みも併せて検討する。 それらのインタビュー結果に基づき、実証研究のための枠組みを精査する。当初の予定通りに、知識移転のプロセスを確認し、その変数や対象を調整、アンケート調査の段取りを明確化して実施する計画である。
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