研究課題/領域番号 |
21K01719
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
荒木 啓充 九州大学, 経済学研究院, 助教 (60572823)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | オープンイノベーション / 創薬 / 製薬会社 / 産学連携 / 医薬品産業 / 研究開発 |
研究開始時の研究の概要 |
創薬R&Dではオープンイノベーション(OI)による外部技術・知識の導入により画期的新薬創出に向けた取り組みが行われている。他方、医薬品は基本的には一つの物質特許と少数の周辺特許により保護されており、他産業に比べ特許の重要性が極めて高い。新薬上市までに投じた研究開発費を回収するには、特許の専有可能性を高めることが重要課題である。従って、創薬R&Dではオープン戦略・クローズド戦略の相反するR&D戦略が求められる。本研究では製品特性に基づいて独自に医薬品のイノベーションの程度を定義し、OIやその連携形態が医薬品のイノベーション向上にどのように寄与しているかについて実証分析を行う。
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研究実績の概要 |
近年、様々な分野でオープンイノベーション(OI)による外部技術・知識の導入による製品・商品開発が行われている。製薬企業においても各社ともOIを進めているが、本研究では製品特性に基づいて医薬品のイノベーションの程度を定義し、OIやその連携形態が医薬品のイノベーション向上にどのように寄与しているかを明らかにすることを目的とする。 2022年度は2009-2021年に上市された医薬品について、加算特性と研究開発動向との関連について分析した。具体的には2009年~2021年に上市された医薬品において、加算特性等(画期性加算、有用性加算、市場性加算、特定用途加算、小児加算、先駆導入加算、先駆け審査指定制度加算、平均営業利益率、キット加算、規格間調整のみによる新薬の薬価算定特例、新薬創出等加算、加算係数、費用対効果評価対象、開発要請品目、開発公募品目、開発要請・支援品目、開発公募・支援品目、希少疾病用医薬品)を有している医薬品と有していない医薬品において、その販売会社と起源会社について、医薬品データベース(明日の新薬)を用いて調査した。この結果、加算特性の有無と販売会社・起源会社の同一性については統計的に有意な関係は見られなかった(Fisherの正確検定)。この傾向は加算特性の有無に限らず、加算特性の数(複数個以上)においても同様の結果が得られた。なお、上記の成果は日本薬学会第143回年会において発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は、製薬企業の外部連携(販売会社と起源会社との関連)について医薬品データベース(明日の新薬)を用いてデータ構築を行う予定であった。しかしながら、医薬品によっては開発途中のM&Aなどにより起源会社まで正確に辿れないものがあった。この問題については医薬品データベースに加え、特許情報をさらに調査することで起源会社までたどることができたが、これに多くの時間を費やした。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は承認薬の販売会社と起源会社を同定する。販売会社と起源会社が異なる場合については、協業の有無について調べ、最終的には協業の有無と加算特性の関連性について調査する。
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