研究課題/領域番号 |
21K01722
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
小沢 貴史 大阪公立大学, 大学院経営学研究科, 教授 (50367132)
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研究分担者 |
加藤 厚海 岐阜大学, 社会システム経営学環, 教授 (10388712)
柴田 仁夫 岐阜大学, 社会システム経営学環, 准教授 (10758436)
柴田 淳郎 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (10437452)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 産業集積 / 同族企業 / 清酒産地 / 業界団体 / 制度的同型化 / 社会情緒資産 / 地域貢献 / 産地の競争力 / 同調行動 / 近江商人 / 婚姻関係 / 地元での人間関係 / 産業集積の変容 / 制度的圧力 |
研究開始時の研究の概要 |
研究方法は、各産地の組合および地場の同族企業へのインタビュー調査と歴史資料の収集が中心となる。兵庫・灘五郷には26社の酒造メーカーがあり、京都・伏見には22社、広島21社(西条8社、呉10社、竹原3社)、岩国・周南9社(岩国5社、周南4社)がある。スケジュールは、次のとおりである。 2021年度;先行研究を通じた概念的枠組みの構築と、各産地における酒造組合や代表的な企業の訪問調査 2022年度;各産地における酒造組合や経営者一族へのインタビュー調査 2023年度;追加的なインタビュー調査と研究成果のまとめ 2024年度;学会報告や国内外の学術誌への投稿、シンポジウムの開催により、研究成果を発信
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研究実績の概要 |
本研究では、産業集積が活性・衰退化する変容過程に影響を与える要素として、集積内の同族企業による同調的な行動が引き起こされるメカニズムに注目した。そのメカニズムを読み解く上で、同族企業の社会情緒資産と社会学の制度理論という2つの視点から検討を行った。 本研究の目的は、次の3点を明らかにすることである。 1)産業集積内で同調行動を引き起こす制度的圧力の要因と主体 2)その制度的圧力の内容と拡大・強化のメカニズム 3)同調行動の結果、産業集積が変容(活性・衰退化)していく過程 これらの3点を明らかにするために、酒造業の産業集積を研究対象とする。本年度は、灘と伏見の清酒産地にて、同族企業へのインタビュー調査を行った。併せて、その企業の資料館の視察も行った。清酒産地の競争力や地域貢献に限らず、国際展開に関する経緯も、インタビューを通して明らかにしていった。酒造業は歴史が長く、同族企業の一族は地域の名士であることが多い。各産地と同業者組合、各企業でのインタビュー調査を通じて、上記の3点を解明する。 産業集積内の企業は、代々で事業を継続していく中で老舗となる。老舗は事業経験とともに、社会情緒資産を蓄積する。その蓄積が進むと、老舗の同族企業は名誉を重視し、同業者組合や地域社会への貢献活動に参加するようになる。そして事業活動に際する、逸脱行為(革新的行動)を取らなくなると考えられる。一方で事業活動の歴史が浅いほど、または同族企業の継承時に(前任者に対する)反乱型継承が起きると、社会情緒資産が低下し、同業者組合や地域社会への貢献活動に参加しないようになる。事業活動の注力は営利活動にあり、逸脱行為(革新的行動)を取るようになると予想される。このことは後発のアウトサイダーが革新的行動を行うことで、産業集積の産地から離脱していくことも説明できると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度は、コロナ禍に伴い、インタビューや資料の収集が侭ならなかった。しかし2022年度は、インタビューに応じてくださる同族企業も見られるようになり、社会情緒資産の測定なども行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、灘や伏見の産地で醸成しつつあるラポールを活かすだけでなく、西条や周南の清酒産地へもフィールドワークができるように、研究を推進していきたい。
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