研究課題/領域番号 |
21K01848
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
小黒 純 同志社大学, 社会学部, 教授 (00388167)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 調査報道 / 情報公開制度 / ハイパー・ローカル・メディア / 取材 |
研究開始時の研究の概要 |
民主主義社会を支えるため、ジャーナリズムには公権力をチェックする重要な役割(番犬機能)が求められる。行政当局の発表に頼らず、独自の取材や調査によって新事実を明らかにする「調査報道」は、番犬機能を体現している。本研究は調査報道の中で、情報公開制度を使った事例の取材過程を明らかにしようとする。ジャーナリストが取材テーマを選んだ後、どの行政機関に対し、どのような公文書を開示請求するか。何が開示され、どのように裏付け取材をし、報道まで至ったのか。逆に、報道に至るまでには、何が<障壁>だったのか。新聞・テレビを中心に、文献調査に加え、取材者に対する詳細なヒアリング調査によって、明らかにしていく。
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研究実績の概要 |
本研究はニュース・メディアによる調査報道の取材過程を明らかにしようとするものである。とりわけ情報公開制度をいかに活用して、社会で起こるさまざまな事象を捉え、報道という結果に結びつけるかに重点を置いた研究である。その土台として、初年度には主要紙による報道事例を丁寧に拾い上げることで、情報公開制度がどのような取材テーマに用いられ、公文書からどのような情報を引き出し、報道に結び付けられているかの実像に迫った。 2年目からは、新聞社、テレビ局、ウェブメディアの代表的な事例を選択し、取材者に対して聞き取り調査を行いながら、実際にどのような公文書を取り寄せ、読み込み、新たな事実を発掘し、報道するに至ったかを確認していった。その結果、かつては対人的な関係を深めて証言を引き出すことが取材の常道とされていた状況とは異なり、公文書を的確に取り付け、事実を確認して、確固たる独自の調査報道が確立されていることを明らかにすることができた。 最終年度の3年目は、とりわけ「屋久島ポスト」「ニュースつくば」など、地域で地道に調査報道を手掛けるウェッブメディアに着目し、実態調査を進めた。その成果は、日本メディア学会において、2度にわたってワークショップを企画し、多くのジャーナリズム・メディア研究者から知見を得た。国内では既存のマスメディアが衰退し、世界的にはいわゆる「ニュース砂漠」と呼ばれる状況が広がる中、独自の調査報道を続けるこれらの小規模なウェブメディアが「ハイパー・ローカル・メディア(ジャーナリズム)」としての存在感を増す傾向に着目し、存続・拡大の条件を検討する研究にも広がる可能性を見出すことができた。 なお、3年目においては、研究成果の一部を、ブラジル・リオで開催された国際オーラル・ヒストリー学会(IOHA)においても、2つのセッションで発表する機会を得た。
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